しかし、ニュルのお天道さまは、それだけでは許してくれませんでした。雷の音がだんだん大きくなってきたと思ったら、すぐそばに「ドカーン」と落雷が。一緒にいた日本人カメラマンが「昔、ここで雷に打たれて亡くなったカメラマンがいるんだよね」と、ナイスな情報を伝えてくれました。想像してください。泥の上で雹に打たれながらビショビショで四つんばいになり、雷に怯えおののくオッサンの姿を。まるで宗教画のような、それは凄惨な光景だったに違いありません。
雨も雹もなかなか降りやまず、そんな厳しい状況が永遠に続くように感じられました。時間にして20〜30分ぐらいだったと思いますが、ようやく雹がやみ、雨足も少し弱まったので立ち上がると、次は濃い霧があたり一面に。その頃コース上では雹に乗ってスリップやクラッシュするマシンが続出していたようですが、こんな悪天候の宝石箱みたいなコースで、24時間レースをするドライバーたちは本当にスゴイと改めて思ったのでした。
さて、肝心の雹の写真ですが、カメラを守るのに精一杯で撮影できませんでした(雹の写真は広報サイトより拝借……)。報道カメラマンとしては失格だと反省していますが、ひたすら湿っぽいハナシが続きうんざりだと思いますので、最後は太陽のようにキラキラしたお姉さまの写真を、どうかお楽しみください。