ブレンボ製のブレーキは市販車のものに近いが、レース時にはフロントに355mmのブレーキディスクと6ポットのキャリパーを、またリヤにはやや小径の328mmのディスクと4ポットのキャリパーを使用している。
マシンは空力面でも充分な開発が施され、実際の製造の前に完全なCFDデータを作成し、確認作業を行なっている。ATS-Vのくさび形の形状は高速走行に適しており、リヤにボトムマウントされたウイングとディフューザーが更なるダウンフォースを稼いでいる。
このマシンは当然のごとく、FIA GT3規定に準拠して製作されているが、まだ本格的にカスタマーへのデリバリーは行われていない。ライバルとのパワーバランスにおいてこれは興味深い要素と言えるが、いつか日本を含めた主要な選手権で走ることを期待せずにはいられないマシンであることはたしかだ。
