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 ウェーバーは、このVSCピリオドで、チームメイトの2号車ニール・ジャニ/マルク・リーブ/ロマン・デュマ組との間に築いた40秒のギャップを一気に失ってしまった。それでも、ウェーバーはティモ・ベルンハルト/ブレンダン・ハートレーと共闘し、最終的にはマルク・リーブがバックマーカーとのアクシデントでペナルティを課されたため、ニュルブルクリンクでの勝利を手にしている。

VSCピリオドのタイミングは運にも左右される。戦略への影響は避けられない
VSCピリオドのタイミングは運にも左右される。戦略への影響は避けられない

 LMP1-Hと同様に、GTEproクラスでもVSCによりリザルトが大きく影響を受け、アストンマーティンは表彰台に、フォードGTは不運に見舞われたが、WECプロモーターであり選手権のスポーティングディレクターも務めるヴィンセント・ボームスニルは、VSCに対する不満を退けた。

「現在の方法以外でセーフティカーを運用しようとした場合、さらにレース結果にドラマティックな影響を与えてしまう可能性が高い。それは決して忘れないでほしい」と、ボームスニル。

「安全を確保するための手順が影響をゼロにすることはできないが、それでもこの方法がレースのリザルトに与える影響は最小の部類であることを信じている」

 また彼は、ニュルの週末に6度のVSCが導入されたことについても、システムの過剰使用には当たらない、と否定した。

「我々はトラック上のマーシャルにローカル・イエローの指示を送ることまではできないわけだからね」

ドライバー側の主張と、レース運営側の主張と、視点が異なる意見をどう落としこむかが焦点
ドライバー側の主張と、レース運営側の主張と、視点が異なる意見をどう落としこむかが焦点

 また、ル・マン24時間のために導入された『スローゾーン』と呼ばれる、ローカル・フルコースイエローに関しては、サルトでは有用でもレギュラーの6時間レースでは最適ではなかったかもしれない、とも付け加えた。

「私の見解では、フルコースイエローはWECに最適なシステムだと感じている。ただ、サルトではサーキットが非常に長いので、その点では難しさがある」

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