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投稿日: 2018.02.22 16:13
更新日: 2018.02.22 16:14

WEC:電動LMP1『プロジェクト424』、パワートレインにFE用モーター3基搭載


ル・マン/WEC | WEC:電動LMP1『プロジェクト424』、パワートレインにFE用モーター3基搭載

 元ウイリアムズF1でデザイナーとして働き、レースエンジニアを務めた経歴も持つペリンは、この『プロジェクト424』を6カ月後にはシェイクダウンできると自信を見せており、現行のハイブリッド車両であるLMP1より約330kg重い1200kgの車両重量を有しながら、アベレージとしてLMP1とLMP2の中間程度のラップタイムを記録できるとしている。

 FE用パワートレーンの供給と同時に明かされた一部の数値によれば、現状の算出値でも最高速は約355km/h、0-100km/h加速は2秒とされ、プロジェクトの目標としてさらなる電動技術の発展に貢献するテストベッドとしての機能を果たしたい、としている。

「当初、我々のタイムボードでは2018年のル・マン24時間にモックアップを展示し、遅くとも2019年のシーズンからマシンを走らせたいと考えていたが、哲学は同じながらバッテリーの統合を考慮してマシン全体を再設計した。もちろん、世界中のデザイナーや設計者の手によってね」とペリン。

「現行のLMP1-Hで許容されるバッテリーサイズより200mmほど長く、その重量は400kgになる。当初は交換作業を考慮してシャシーの裏側にバッテリーモジュールをボルト留めすることも考えたが、私たちはさらに優しい方法を思いついたんだ」

 さらにペリン氏はバッテリー技術の進歩により、非接触充電などを活用してル・マン24時間でもバッテリー交換なしで走り切れる日が「この4~5年以内にもやってくる」と信じている。

「だからこそ、我々のプランとしてはバッテリー技術の進歩に合わせて、常にマシン設計・デザインの改善を進めていくことにある」

 その『プロジェクト424』の初期テスト費用として、ペリンは200万ポンド(約3億円)の資金調達が必要だと試算しており、現在もプロジェクトの支援者を募っている。

リヤに2基、フロントに1基のFE用モーターが搭載され、総出力は750kW、馬力換算で1000PS以上を誇る
バッテリーは汎用品となる既存のセル64個をパックとしたモジュール9本、400kgを車体中央下部に配置


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