チェッカーまで残り数時間というところでガレージがふたたびコースに復帰した5号車ジネッタだったが、レース終盤となって今度はオルタネーターが故障。電力供給が不可能となったため再度1時間の修復作業に取り掛かることなった。
CEFC TRSMレーシングは最終的に、チェッカー直前にマシンをコースインさせ、5号車ジネッタにチェッカーフラッグを受けさせることでデビューレースとなったル・マン24時間でのLMP1初参戦初完走を達成させている。
「ル・マンは我々にとって容易なレースではなく、どれだけの距離を走れるのかまったく予想できなかった」と語るのはメカクロームモータースポーツのマネージングディレクターを務めるブルーノ・エンゲリック。
「我々(の合同チーム)は24時間レースをシミュレートするための耐久テストを行っていないんだ。だから私たち自身、マシンがレースを走りきれるという確信が得られるものを一切持っていなかった」
「最後の1時間は壊れたオルタネーターの代わりにバッテリーで(エンジンを)作動させなければならなかったが、最後の瞬間までエンジンは問題なく作動していた。しかし、問題の起こった部分もまたメカクロームの責任であるため、何が起こったのかを調査しなければならないね」
エンゲリックはメカクロームとしてLMP1プロジェクトに関わることを「非常に誇りに思っている」と語る。
「ジネッタ、マノー(CEFC TRSMレーシング)、メカクロームは、そのすべておいて完全に手を取り合っており、最後まで決して諦めなかった。我々は将来的にWECの強豪チームになれると信じている。そして、今年のシルバーストン、富士、上海でのレースを楽しみにしているんだ」
「(ジネッタのオーナーである)ローレンス・トムリンソン氏、(マノー代表の)グレーム・ロードン氏、(同じくマノー代表の)ジョン・ブース氏、そしてこの合弁会社の支援をしてくれたメカクロームの経営陣にも大変感謝している」

