■重宝されているシルバー&ブロンズ
ドライバーはこの申請によって自らのカテゴリーを把握することになるが、近年多くのスポーツカーレースでは、ブロンズやシルバーのドライバーのニーズが非常に高い。今回の鈴鹿10時間は別として、多くの耐久レースではプラチナやゴールドの最大運転時間が制限されていたり、ジェントルマンが出場したいレースの際にはシルバーかブロンズを起用しなければ希望するクラスに参戦できないからだ。
そのため、昨今では“速いシルバー”か“速いブロンズ”のドライバーが非常に重宝されている。当然その分“稼げる”わけで、現在ゴールドのドライバーは「なんとかして下げられないか」と、申請時に戦績を低く提出するドライバーもいると聞くほどだ。
ドライバーカテゴライズの際の条件は下記に記すが、これに加えて年齢や、5年以上レースに参戦していないことによる“ダウングレード”があるのがポイントのひとつにもなっている。50歳になったドライバーは、ひとつカテゴリーを下げることができ、55歳になるとさらにもうひとつ下げられる。60歳以上はすべてブロンズとなる。
このダウングレードシステムを、ある意味で“うまく使った”のが、今季ブランパンGTシリーズ・アジアに参戦しているBMW Team Studieかもしれない。参戦するGT4カテゴリーは、ドライバーが2名ともブロンズでなければならないが、木下隆之/砂子塾長というコンビは、過去の戦績を見れば「なぜあのふたりがブロンズ?」と思われるだろうが、このシステムを活用することで、強力な布陣を敷くことができたというわけだ。
今回の鈴鹿10時間のエントリーリストを見渡しても、特にプロ-アマカテゴリーにおいて、ドライバーの組み合わせの理由を知ることができるので、ぜひチェックしてみてほしい。
鈴鹿10時間 ドライバーカテゴライズつきエントリーリスト
http://www.suzukacircuit.jp/10h/race/01.html

