「(今回投入した)ハイダウンフォース仕様はポールリカールでもテストしたけど、良くはなってきているね。ただ、まだサスペンション・セットアップの最適化を含め、やらなくてはならない作業はいっぱいあるよ」
今回はレース前にLMP1クラスに導入されているEoT(イクイバレンス・オブ・テクノロジー=技術の均衡)が変更され、燃料流量や最低重量の面でプライベーターの、とりわけレベリオンらNAエンジン勢には追い風が吹くと思われていた。
そのEoT変更については「よい方向だけど、まだ充分ではない。燃料流量が増えたことによるパワーの増加と、ウエイトの軽さは少し体感できるよ。でも、トヨタとのギャップは依然大きい」
「僕らにはハイブリッド・ブーストがないから、トラフィックのなかで大きくタイムを失ってしまうんだ。彼ら(FIA/ACOフランス西部自動車クラブ)は、トヨタを遅くする必要があるよ」とロッテラー。
とはいえ、次戦はロッテラーにとって“第2のホームレース”である富士6時間レース。WEC富士の話になると、ロッテラーの表情は少し明るくなる。
「富士はたぶん、少し良くなるんじゃないかな。僕らは(使える燃料量がハイブリッド車よりも多いから)長いストレートではいいスピードを見せられると思うよ。少しはトヨタに近づけるはずだ」。
「もちろん日本に帰ること自体が楽しみだよ。去年の11月か12月を最後に、今年はまだ一度も戻れていないからね」
「たくさんの友達、館さん、トムスチームのメンバー、そしてもちろん日本のファンのみんなにも早く会いたい! いつだってWECの富士のレースは素晴らしいオーディエンスが来てくれるし、みんなに会うことを楽しみにしているんだ。日本が恋しいよ!」
