欧米の自動車メーカー5社が覇を競う“激戦区”LM-GTEプロクラスでも各車の性能を揃えるBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)が富士用に調整された。
今回もっとも恩恵を受けるのはBMWチームMTEKが走らせる2台のBMW M8 GTEで、81号車BMWと82号車BMWは1271kgから1251kgへ、20kg最低重量が減らされている。
また過給圧はエンジン回転域の全域での大幅に強化され、さらに燃料タンク容量も2リッター増加した。
一方、フォードGTとポルシェ919 RSRはともに性能が抑制されている。フォードGTは18kgの追加ウエイトによってクラス最重量の1293kgに。またブースト圧もわずかに減らされた。
ル・マンウイナーのポルシェは1269kgに2kgを追加した上でエアリストリクター径が0.3mm絞られ、さらに搭載可能燃料量が1リットル削減された。AFコルセが走らせるフェラーリ488 GTE Evo、アストンマーチンの新車、アストンマーチン・バンテージAMRについては前戦と同じ調整値だ。
■LM-GTEアマクラスではポルシェとアストンマーチンに調整
星野敏がデンプシー-プロトン・レーシングからスポット参戦することで、日本人ドライバーが3名となるGTEアマクラスでは、3車種中2モデルにウエイトが追加された。
この中でアストンマーチンの先代バンテージは5kgの重量増、また星野もステアリングを握るポルシェ911 RSRには10kgの追加ウエイトが課され、車両重量はアストンマーチンが1258kg、ポルシェが1289kgとなっている。
なお、澤圭太(クリアウォーター・レーシング)と石川資章(MRレーシング)が走らせるフェラーリ488については、調整が行われていない。

