僅差のまま迎えたラスト30分、総合2番手につける5号車キャデラックのフィリペ・アルバカーキが、バックストレートからシケインへの侵入で22号車ニッサンのイン側をついて首位に躍り出る。2番手に落ちたデラーニは残り10分を切ったタイミングで、同じ場所でこれを抜き返しにかかるもコーナー出口での立ち上がりが遅れ、僅差の3番手につけていた10号車キャデラックにポジションを奪われてしまった。
その後、3番手となった22号車ニッサンは燃料切れによりチェッカーまで残り3分のところでスプラッシュのためにピットへ。キャデラック勢がトップ2となったレースはアルバカーキの5号車がトップチェッカーを受けると思われたが、なんとその5号車もファイナルラップで燃料不足となり、まさかのスローダウン。これを交わしたバン・デル・ザンデの10号車キャデラックが劇的な逆転優勝を飾ることとなった。
総合2位は、最後のピットストップ後に総合2番手から同5番手にポジションを落としていた77号車マツダが入り、同じく6番手につけていた僚友77号車マツダが3位でチェッカー。マツダチーム・ヨーストの2台は、前を走る22号車ニッサン、5号車キャデラック、COREオートスポーツの54号車オレカ07・ギブソンのガス欠によって順位を上げ、最終戦でチーム初のダブルポディウムフィニッシュを果たしている。
今季最終戦を終え、チャンピオンシップは31号車キャデラックDPi-V.Rを走らせるウェレン・エンジニアリング・レーシングがチームタイトルを獲得。同チームのエリック・クランと元F1ドライバーのフェリペ・ナッセがドライバーズチャンピオンとなった。
また、マニュファクチャラー選手権ではキャデラックが連覇を達成し、デビューイヤーのアキュラがランキング2位。以下ニッサン、マツダと続いている。
■『911 GT1』トリビュートカラーのポルシェがクラス優勝


