AMRのマネージング・ディレクターを務めるジョン・ガウは上海でのレース後、次のように語っている。
「新型バンテージAMRで初優勝することができ、最高の気分だよ。ポルシェは、新しいGTEマシンで勝利するまでに15戦を要しているが、私たちはわずか4回レースに参戦した後にそれを成し遂げることができたんだ!」
「今日はおそらく、WEC史上もっとも複雑なレースだったと言えるだろう。また、ルマン24時間レースを除けば、GTEプロクラスではもっとも競争の激しいレースでもあったと思う。今回は(コルベットがスポット参戦したことで)初めて11台ものマシンが参戦していたのだからね」
「さらに、私たちのマシンが今日履いていたタイヤは、直接のライバルが履いていたタイヤとまったく同じタイヤだと知って、喜びが倍増したよ。つまり、今日のレースでは、我々のマシンが一番速かったということだ」
2台の戦略の違いについて、ガウははじめから同じ戦略をとることは考えていなかったという。
「スタッフ全員で喜びを分かち合っているが、(一時はトップに立つなど)大健闘した97号車は少し残念な結果となってしまった」
「我々はなによりも優勝を目指していた。だから参戦した2台のマシンに、レースを通してまったく同じ戦略を採用することは当初から考えていなかったんだ」
「実は、優勝した95号車は最善策の次に考えられる戦略をとっていた。それが結果的に功を奏したことになる。一方、97号車はレース最後のフルスティントを摩耗したウェットタイヤで走行する必要に迫られてしまったんだ」
AMRが参戦するもうひとつのクラス、LM-GTEアマクラスでは、98号車アストンマーチン・バンテージ(ポール・ダラ-ラナ/ペドロ・ラミー/マティアス・ラウダ組)がポールスタートから5位でフィニッシュ。
今戦の直前、ポイントリーダーに選手権ポイント全剥奪という重いペナルティが下ったこともあり、98号車組がドライバーズランキングで2位に浮上している。
WEC“スーパーシーズン”の次戦、第6戦セブリング1000マイルは2019年3月15日、アメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで開催される。


