「僕にとっては難しい夜になってしまった」と予選を振り返るのは、7号車トヨタTS050ハイブリッドを駆るコンウェイ。
「アタックした2ラップともにハードにプッシュしたのだけど、最終的にどちらもあまり良いタイムではなかったんだ」
「しかし、明日の決勝レースは長いし、2番手というのは決して悪いスタート位置ではない。明日は良い結果で終えられることを願っているよ」
また、チームメイトのロペスも「我々はこの週末、ここまで良いペースでの走りを見せてきたが、予選のたった1ラップだけがそうはいかなかったと」悔しさをにじませる。
「チームがライバルと充分な差を築いて予選ワン・ツーを獲得できたことは喜ばしいよ。僕らのクルマははとても頼もしく感じられる」
「(予選では)僕は(アロンソよりも)速いタイムを出す必要があることを理解したうえで、アタックに入った。しかし、最初のアタックラップでは他の車両にブロックされ、2周目は攻めすぎてワイドに行きすぎてしまった」
それでも元WTCC世界ツーリングカー選手権王者は「最終的にポールポジションには届かなかったけれど、決勝レースは楽しみにしているよ」と前を向いた。
対して、ニューコースレコードでポールポジションを獲得した8号車トヨタのアロンソは、「セブリングでの新たな予選コースレコードをマークできて、とてもうれしいよ」と明るく語る。
「軽めの燃料と新品タイヤでのアタックラップは良い感触だったし、とても楽しめた」
「このコースを夜走るのは、コース上の目標が見にくくなるため、本当に難しい挑戦になる。だけど、今回は良いアタックができたよ。1分39秒台も可能だと思ってたけど、わずかコンマ数秒及ばなかったね」
そんなアロンソの走りに助けられたと語るのは中嶋一貴だ。
「フェルナンド(・アロンソ)の素晴らしいアタックラップのおかげで、僕は良いタイムを出すことだけを考えれば良く、プレッシャーが軽減されました。夜間走行はいつでも非常に難しいものですが、結果には満足しています」
通常の6時間レースよりも長丁場となる決勝に向けては、「ポールポジションからスタートできるのはうれしいですが、決勝レースは長い戦いであり、トラブルなく最後まで走り切るということ自体がつねにチャレンジだということは分かっています」と気を引き締めた。
2012年以来、7年ぶりに開催されるWECセブリングの決勝は現地時間15日16時(日本時間16日5時)にスタートが切られる予定だ。


