更新日: 2019.06.12 11:24
ル・マン24時間:4人の日本人ドライバーも登場。公開車検2日目は注目GTEマシンが目白押し
同じくカーガイから初参戦となるケイ・コッツォリーノは、木村と同じくサルト・サーキットの印象として路面のスリッピーさを挙げた。
「グリップがまったくしない、というのが第一印象。ただ、最初は力まずに、ゆっくりいこう、ゆっくりいこうと言い聞かせながらでもタイムは出ていたので、これはクルマがいいんだな、というのが結論です」
Car Guyが使用する57号車は、昨年のル・マンでLM-GTEプロクラスに加わった52号車。つまりワークスカーであり、セットアップデータを蓄積するAFコルセのオペレーションもあって、最初から高いポテンシャルを発揮できているようだ。
ケイは「あとはLMP1、LMP2のかわしかたと、スローゾーン、これの攻略法がまだ自分のなかでできていないので、そこを詰めていきたい。とにかく速く走って、木村さんも速く走れるようにアドバイスして……あとは生き残ることだと思います」と初ル・マンへの展望を語った。
午後に入ってからはBMWチームMTEK、AFコルセとLM-GTEプロのワークス勢が続々と登場し、徐々に観客の数も増えてくる。
そんななか、デンプシー・プロトン・レーシングからル・マンに初参戦する星野敏が車検場に登場。石川やカーガイのふたりとは対照的に、若干緊張感が混じる面持ちが印象的だった。
ポルシェカップカーでのサルト・サーキット走行経験はある星野だが、LM-GTEマシンでの走行は「スピード域が高いので、探り探り……という時間が少し長くかかっています」という。
「水曜からの走行で、またいろいろ試したいと思います。目標は完走、ノースピン・ノークラッシュというのが最低限。チームに迷惑をかけないようにしたいと思います」と表情を引き締めた。
夕方に向けて晴れ間も増えていくなか、この日最大の注目株、特別カラーをまとったフォードの5台が車検場に登場すると、多くのメディアがローディングエリアに集まり、マシンを取り囲んでいた。
明日11日はサルト・サーキットに戻り、朝から出場ドライバー全員を集めての写真撮影、夕方にはオートグラフセッションなどが行われる。レースウイーク最初の走行セッションは、12日の16時(日本時間23時)にスタートとなる4時間の公式練習だ。