「WEC“スーパーシーズン”の最後のイベントは我々にとって、まさに手一杯となるようなレースだった」と2019年のル・マンを総括するのは、BMWモータースポーツのイェンス・マルカルト代表。
「レースの前から、ル・マンでの状況が必ずしもいい方向にないことは予想していた。そして、それが事実であることはすぐに理解したよ。私たちのペースはレースリーダーについていけないことが比較的早い段階で明らかになったんだ」
「つまり我々のドライバーたちはオープニングラップからマシンの限界域でプッシュしなければならなかったんだ。そして、それはマシンにダメージを与え続けることを意味する」
「その結果、レースの3分の2を迎えたところでメカニカルトラブルが発生。追いかけるべきリーダーは見えなくなってしまった。当然、我々は良い成績でル・マンを離れたかった。だが、それが叶わなくなってもチームの全員が最後の1周まで全力を尽くしてくれたんだ」
最後にマルカルト氏は「今、我々BMWは『Au revoir, Le Mans(さようなら、ル・マン)』と言い、世界選手権に別れを告げる。BMWチームMTEK、ACOフランス西部自動車クラブ、WECファミリー、そして何よりも、年をまたいでWECプロジェクトを支えてくれたBMWファンの方々に感謝の言葉を送りたい」と感謝の意を表した。
なお、BMWは今回、20年前の1999年に自社初のル・マン総合優勝マシンとなったBMW V12 LMRと、BMW初のクラス優勝マシンである328ツーリング・クーペを持ち込み、サルト・サーキットでのスペシャルパレードラップを披露している。




