更新日: 2019.07.01 18:31
IMSA第6戦:苦節6年、マツダがついに初優勝。アキュラ・ペンスキー退けザ・グレンで完全勝利
3番手に対し、最大で56秒もの大差をつけて序盤から中盤にかけて首位、2番手を守ったマツダ勢だったが、レース終盤になると転機が訪れる。スタートから4時間35分、パフォーマンス・テック・モータースポーツの38号車オレカ07・ギブソンが突如コース上にストップしたことで、今レース4回目のFCYが入った。
このコーションの間にDPi勢はほぼ全車がピットに向かったが、そのなかで3番手につける6号車アキュラDPiがマツダ勢の前でピットアウトすることに成功。チェッカーまで残り1時間8分で迎えた4度目のリスタート時に総合首位に躍り出る。
レース残り1時間あまり、トップはファン・パブロ・モントーヤ駆る6号車アキュラDPi。55号車マツダが2番手、77号車マツダが3番手からこれを伺う展開に。トップ3台はリスタートと同時にワンパックとなって熾烈な優勝争いを展開。特に55号車を駆るティンクネルの気迫はすさまじく、コースを大きく取りながらモントーヤを牽制していく。
そして、その時は訪れた。チェッカーまで残り42分、ターン8でティンクネルが6号車アキュラDPiのインをこじ開けて道を作り、そのままオーバーテイクを決める。すぐにギャップを広げたティンクネルは残り34分で最後のピットストップを迎えると、チームもミスなく55号車マツダをコースに送り出す。
その1周後、2番手を争う6号車アキュラと77号車マツダが同時にピットへ。ここでの対決もマツダに軍配。フィニッシュまで残り30分となった段階で再びマツダがワン・ツー体制を築いた。
レース最終盤は、トップに立った55号車マツダの左側エンジンカウルがめくれてしまうアクシデントがあったものの、ティンクネルはそのまま走り続け、僚友77号車とともにスタートから6時間後のチェッカーフラッグをトップで受けた。一度は首位に躍り出るも、マツダ勢のスピードに太刀打ちできなかった6号車アキュラは3位でレースを終えている。
この結果、マツダチーム・ヨーストはチーム結成2年目でIMSAシリーズ初の総合優勝を飾ることに。また、マツダUSAにとっては2014年のプロトタイププログラム開始以来、挑戦6年目での悲願達成となっている。