レースは残り10分、ついに67号車フォードが911号車ポルシェの背後に迫ると、2台は数周に渡って熱戦を繰り広げ、時にはサイド・バイ・サイド、バンパー・トゥ・バンバーの状態で接触しながらバトルを続けていく。
2台の決着がついたのはフィニッシュのわずか6分前だ。ウエストブルックは、周回遅れを前にターン4の侵入で若干速度を緩めた911号車ポルシェのインを刺して首位にたつと、わずか数分で2位に7秒差をつけるスピードをみせつけてトップチェッカーを受けた。
2位はレースの大部分をリードしながら最後の最後に敗れた912号車ポルシェ、3位には66号車フォードが入り912号車ポルシェが4位となっている。
■アキュラNSX GT3 Evoがファイナルラップまで首位を走るが……。
GTDクラスではポールポジションを獲得したマイヤー・シャンク・レーシング(MSR)の86号車アキュラNSX GT3 Evoが最初のスティントを終始リードする。
1回目のピットイン後、一度は順位を落とした86号車NSXだったが、GTDクラスのほぼ全車が同じタイミングで入った2度目のピット後にはふたたび首位に浮上。2番手以下とのギャップは僅差ながらレースを引っ張っていく。
そんななか迎えたファイナルラップ、中盤からつねに首位を射程圏にとらえていたパフ・モータースポーツの9号車ポルシェ911 GT3 Rが、マリオ・ファーンバッハ―駆る86号車NSXを一撃で仕留めた。この結果、最終盤のバトルを制したデニス・オルセン、ザカリー・ロビション組9号車ポルシェが優勝し、クラス2位はポールスタートの86号車NSXに。
3位には残り7分で、先行車のコースオフによって順位を上げたターナー・モータースポーツの96号車BMW M6 GT3が入った。MSRのもう1台、57号車NSXはクラス12位でフィニッシュ。エイム・バッサー・サリバンが走らせるレクサスRC F GT3は14号車がクラス6位、12号車はクラス13位でレースを終えている。
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦第9戦は8月2~4日、アメリカ・ウィスコンシン州のロード・アメリカで行われる。同ラウンドはDPi、LMP2クラスを含めた4クラスによる混走レースだ。






