レースは6時間ほど中断され、現地時間11時37分に再開された。再開後はワーケンホルストの37号車BMWがリードしていたものの、レース終盤に向けてアウディスポーツ・チームWRTの1号車、アウディスポーツ・チーム・サンテロックの25号車、ポルシェ20号車。ローヴェ・レーシングの998号車ポルシェ、メルセデスAMGの4号車、メルセデスAMG・チーム・グループMレーシングの999号車と、ドイツメーカー3社のワークスカーに上位は絞られていった。
終盤一度は路面が乾きはじめたものの、チェッカーに向けてふたたび雨が舞いはじめ、モデナ・モータースポーツの16号車ポルシェがガードレールにヒット。ふたたびFCY〜SCとなり、上位の差が縮んでいく。
残り15分でセーフティカーは退去するが、今度は集団のなかで、一時トップを争いつつも、終盤ニコ・ミューラーのドライブ中にクラッシュを喫し順位を下げていた1号車アウディが接触。ドライブしていたレネ・ラストはマシンを停めてしまう。ふたたびFCYとなったレースは残り5分で再開されたが、終盤の争いを制しトップに立っていた20号車ポルシェが逃げ切り優勝を飾った。2位はローヴェの998号車が入り、ポルシェがワン・ツー。ローヴェ・レーシングは98号車が5位、99号車が7位と上位に3台を送り込んだ。
一方、ポールポジションからスタートした4号車メルセデスAMG GT3は、大きなミスもなくトップを争う存在だったが、終盤ポルシェ勢との競り合いのなかで敗れてしまい3位という結果に。とはいえ、ジャパニーズ・ポップカルチャーのカラーリングをまとったマシンで表彰台を手中に収めた。
4位はアウディスポーツ・チーム・サンテロックの25号車、5位はローヴェの98号車ポルシェという結果となったが、6位に食い込んだのはホンダ・チーム・モチュールのマリオ・ファーンバッハー/ランガー・バン・デル・ザンデ/ベルトラン・バゲット組30号車ホンダNSX GT3 EVO。今季インターコンチネンタルGTチャレンジのカリフォルニアではポールポジションも奪っているが、決勝もミスなくレースを進め順位を上げ、終盤98号車ポルシェにかわされたものの、ドイツ車ワークス勢に次ぐ6位に。IGTCの次戦となる鈴鹿10時間に向け素晴らしい結果を残した。
日本勢では、KCMGのアレキサンドレ・インペラトーリ/オリバー・ジャービス/エドアルド・リベラティ組18号車ニッサンGT-RニスモGT3が18位となった。予選20番手からスタートした千代勝正/松田次生/ジョシュ・バードン組KCMGの35号車GT-Rは、序盤千代のドライブ中オイルに乗ってしまいランオフに逃れたものの、そこで他車にクラッシュされてしまい、エキゾーストを破損。この修復で7周ほどを要してしまい、39位でレースを終えた。
また、谷口信輝/片岡龍也/アダム・クリストドウロウ組グッドスマイル・レーシング&タイプ・ムーン・レーシングの00号車メルセデスAMG GT3は、序盤トップ10をうかがう走りをみせたものの、先述のとおり夜に急に雨が強くなった際にクラッシュ。二度目のチャレンジも悔しい結果となってしまった。




