更新日: 2019.09.04 22:21
WEC:ドライブスルーのキャンセルに憤るフェラーリ。アストンマーティンも「おそらく勝てた」
一度提示されたペナルティがキャンセルされたこの事件は、LMP2クラスで優勝したクール・レーシングの42号車オレカ07・ギブソンを含む複数のスポーツカーに影響を与えた。
そのなかの1台が、LM-GTE Amクラスの表彰台を争っていたアストンマーティン・レーシングの98号車アストンマーティン・バンテージAMRだ。
AMRのテクニカルディレクターを務めるダン・セイヤーズは、ドライブスルーを行う前に3周のバッファ期間を超えるリスクを負い、さらなるペナルティを覚悟するチームはほとんどいないと説明した。
「(98号車がSCラン中に抜かしたクルマは)トラックから外れていたり、トラックの端を走ったりと通常のレーシングライン上にはいなかった」とセイヤーズはSportscar365に語っている。
「98号車を含む複数のマシンは当該車の脇を通り過ぎ、それに対してペナルティが出て、結果的にそれは取り消された。(この事件がなければ)我々はおそらく勝てただろう」
「たしかにマイナスの影響はあったが、実際にはなにもできないと思う。このようなことが起きたのはとても残念だよ」
「(ペナルティを消化するまでの)時間が限られているので、多くの場合はそれを実行しなければならない。そうしない場合には、自分たちがこの問題から(確実に)逃れられるという自信を持っていなければならないんだ」
「(今回の件でも)我々はできる限り時間を引き伸ばし、ペナルティの非妥当性を勝ち取らなければならなかった。そして、彼ら(=AFコルセ)はそれを引き出したんだ」
Proクラスを戦う51号車フェラーリと同様に、ピットインを行った後になってペナルティが取り消された98号車アストンマーティン。彼らはAFコルセのフランソワ・ペロード、エマニュエル・コラール、ニクラス・ニールセン組83号車フェラーリ488 GTE Evoに次ぐクラス2位で母国イギリスでのレースを終えている。