ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2019.10.06 17:27
更新日: 2019.10.07 13:58

WEC富士:中嶋一貴組8号車トヨタが母国ウイン! 速度違反ペナルティと意地悪な天気を見事克服


ル・マン/WEC | WEC富士:中嶋一貴組8号車トヨタが母国ウイン! 速度違反ペナルティと意地悪な天気を見事克服

 この直後に雨は小康状態となるが、8号車トヨタの一貴と7号車のステアリングを受け継いだホセ-マリア・ロペスは好ペースを守り、次のピットイン時にドライ用にスリックに戻す。この間、3番手の1号車レベリオンもほぼ同じ戦略を採ったことで上位3台のポジションに変化はなかった。
 
 トップを走る8号車トヨタはチームメイトに対するリードをさらに広げ、その差を約50秒とする。しかし、まもなくレース開始から4時間を迎えようかというタイミングで、レースコントロールから同車にペナルティの伝令が飛んだ。その内容はピットレーンでの速度違反。これにより8号車トヨタはドライブスルーペナルティを受けることとなった。
 
 ペナルティの消化後、7号車トヨタとの差が約24秒と半減した8号車だったが、この週末の走り始めからスピードに勝るチャンピオンカーに死角はなく、終盤に一貴から代わったブエミがさらにリードを拡大。最終的に33秒のギャップを築いて6時間レースのトップチェッカーを受けた。
 
 チームメイトに対し1周あたり約0.4秒のハンデを負った状態で今戦を迎えた7号車トヨタが2位でフィニッシュ。3位にはレース序盤にトヨタの一角を苦しめた1号車レベリオンが入った。

  LMP2クラスはレーシングチーム・ネーデルランドの29号車のオレカ07・ギブソン(フリッツ・バン・イアード/ギド・バン・デル・ガルデ/ニック・デ・フリース組)が、クラス7番手から驚異の追い上げをみせ逆転優勝。山下健太を擁するハイクラス・レーシングは29号車やジャッキー・チェン・DCレーシングの37号車オレカと首位争いを展開するも、終盤に順位を落としクラス5位となった。
 
 GTE Proクラスはアストンマーティン・レーシングの95号車アストンマーティン・バンテージAMR(ニッキー・ティーム/マルコ・ソーレンセン組)が、レース序盤からライバルのポルシェとフェラーリをリードし、そのままクラス優勝を果たした。また、GTE Amクラスでは今戦から“勝利の女神”がついたTFスポーツの90号車アストンマーティン・バンテージAMRがポール・トゥ・ウインでWEC初勝利を飾っている。
 
 日本勢は石川資章とケイ・コッツォリーノの力走が光ったMRレーシングの70号車フェラーリ488 GTE Evoがクラス4位入賞。星野のスティントでマシン修復を余儀なくされた88号車ポルシェはクラス9位完走となった。
 
 2019/20年WECの次戦第3戦は上海4時間レースだ。中国の上海国際サーキットを舞台に争われるこの一戦は11月8~10日に開催される。

7号車トヨタTS050ハイブリッドと1号車レベリオンR13・ギブソン
7号車トヨタTS050ハイブリッドと1号車レベリオンR13・ギブソン
チームLNTの5号車ジネッタG60-LT-P1・AER
チームLNTの5号車ジネッタG60-LT-P1・AER
GTE Proクラスを制した95号車アストンマーティン・バンテージAMR。アストンマーティンのWEC富士優勝は2013年以来。
GTE Proクラスを制した95号車アストンマーティン・バンテージAMR。アストンマーティンのWEC富士優勝は2013年以来。
GTE Amクラス初勝利を飾ったTFスポーツの90号車アストンマーティン・バンテージAMR
GTE Amクラス初勝利を飾ったTFスポーツの90号車アストンマーティン・バンテージAMR


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