また、グラッサーはGTDへのエントリーに加えて、ランボルギーニ・スーパートロフェオ・ノースアメリカへの参戦についても、その可能性があることを示唆した。

「それは理にかなっていると思う。我々は多くのことを話し、ランボルギーニは多くのことをサポートしてくれる。アメリカでスーパートロフェオを行うのもいいだろう」とグラッサー。

「チャンピオンシップ(の日程)はIMSAとの良い具合にミックスしていて、3つのイベントが併催となる。そのため、スーパートロフェオでも1台か2台のクルマを手に入れるかもしれない。それは、アメリカで活動することになる私たちにとって合理的であると考えているんだ」

■2019年初頭の失速につながったピレリタイヤへの対応不足

 GRTは今季、IMSAで用いられるミシュランタイヤと、ヨーロッパで履くピレリタイヤをランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoに装着して、それぞれのシリーズを戦った。グラッサーは2019年シーズン初頭に、ブランパンGTシリーズで波に乗れなかった最大の要因として異なるタイヤメーカーとのテストの難しさを挙げた。

「我々は2019年の初めからIMSAのミシュランタイヤに多くの注意を払っていた。そのおかげで良いこともあったが、欧州での戦いを容易に進めることができなかった」

「つまり、シーズンの初めに新車のウラカンGT3 Evoでピレリタイヤを試す多くの時間を逃すことになったんだ」

 チームは当初、デイトナ24時間とセブリング12時間、ワトキンスグレン6時間、プチ・ル・マンの4戦からなる“IMSAミシュラン・エンデュランスカップ”にコミットする計画を立てていた。しかし、最終的にはワトキンスグレンとプチ・ル・マンには出場せず。これについて、グラッサーは「失敗だった」と認めている。

 GRTはIMSA第6戦ワトキンスグレンと、ブランパンGTシリーズ第5戦ミサノの日程が重複した際に欧州シリーズを優先。このことでザ・グレンでの無得点がチャンピオンシップ獲得の期待を失わせ、チームの最終戦アトランタ10時間への参戦を実現させなかった。

「我々は北米で4つの耐久レースを戦う計画をしていたが、ブランパンGTに集中しすぎたため、(ミサノが)ワトキンスグレンと衝突したとき、GTワールドチャレンジを選択した」

「すべてが終わったいま振り返ってみると、正直なところ間違った決定だったかもしれない。私たちが本当に賢明だったとしたら、ワトキンスグレンでスタートを切らせるためにクルマを送るべきだった! そこには進むべき意味があったはずだ」

「我々はそれから学んだ。確かに、アメリカに滞在していた方がよかっただろうとね」

デイトナ24時間に続き、第2戦セブリング12時間も制したGRTのランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo
デイトナ24時間に続き、第2戦セブリング12時間も制したGRTのランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo

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