更新日: 2020.01.29 14:51
WEC:ポルシェ、最高峰クラス復帰に関心示す。トヨタ含む他陣営もLMDhプラットフォームを注視
現時点ではトップカテゴリーに参戦していないが、新しいプロトタイプ規則に興味を示しているとされてきたBMW、ランボルギーニ、トヨタ・レーシング・デベロップメント(TRD)の3社は、LMDhに関するさらなる技術情報の開示を待っている。
週末に行われたデイトナ24時間で、2019年大会に続くGTLMクラス2連覇を達成したBMWのGTEプログラムは2020年シーズンまでウェザーテック・スポーツカー選手権に留まることが確認されている。そのためBMWモータースポーツのイェンス・マルカルト代表は「すぐに行動を起こす必要はない」と述べる。
「我々は(IMSAの)プラットフォームをよく理解している。また、WECについても知っているし、あらゆるものの浮き沈みや欠点についても分かっている」と彼はSportscar365に語った。
「我々はLMDhの動向を見ていく必要がある。だが、それは私たちの側からすぐに行動を起こすという意味ではない」
「BMWは今後、規則や戦略についてすべてが展開されるのをじっくりと見ながら新しいプラットフォーム上で何ができるのか、将来のレギュレーションと戦略について議論を進めていくことができる」
IMSAのDPiプログラムを評価していたイタリアのスーパーカーブランドは、このグローバル・プラットフォームが「本当に有益なもの」として捉えている。
Sportscar365は最近、ランボルギーニがDPi 2.0プログラムの取締役会への提案を中止したことを理解しているが、ランボルギーニモータースポーツのボスであるジョルジョ・サンナは、いかなる形の決定にも「近づいていない」と強調した。
「DPiは非常に優れたカテゴリーであり、とてもによく組織され、マーケティング指向でリーズナブルなコストであるため、メーカーはカスタマーレーシングのビジョンを持ってこのカテゴリーにアプローチできる」と語ったサンナ。
「今後数カ月をかけて、ふたつのコンセプトのクルマをどのように管理していくのかが分かる。我々はそれを注視していく予定だ」
「もちろん検討する。このようなグローバル・プラットフォームのクルマを持つことは我々にとっても非常に有益なことだからね」
一方、トヨタ・レーシング・デベロップメントの社長兼ゼネラルマネージャーを務めるデビッド・ウィルソンは、同プラットフォームが2021/22年シーズンのWECでデビューすることがOEMにとって「難しい側面」のひとつになることを認めた。
「この発表に先立って、IMSAは2022年の新規則デビューを見込み、2020年第1四半期(に規則を最終決定すること)を約束した」と述べたウィルソンは「それは厳しいスケジュールである」と続けた。
「このシリーズのファンであり、明らかにこの分野に興味を持っている人間として、私たちはセブリング(での発表)を楽しみにしている。皆、より詳細な情報がテーブルに示されるのを待っているんだ」
またウィルソンは他メーカーと同様に、レクサスもLMDhへの注視を続けるものの、現時点では新規定に対してコミットする立場にないことを強調している。