モータースポーツユニット開発を指揮するプロジェクトリーダーの村田久武氏も「本来ならクルマがサーキットに合わせなければいけませんが、今回はサーキットが合わせに来てくれた」と語る。
「過去3レースはマシンの空力性能をサーキットが必要とするところまで出しきれないシチュエーションでした。その結果、タイヤを押さえきれず、曲がる、止まるといった性能を発揮しきれなかったわけです」
「これでようやくレースができるかな、と思っています」
予選ではドライバー陣もマシンのパフォーマンスを引き出してみせた。ポールを手にすることができなかったものの、5号車の一貴も「想定よりも(ライバルと)近かったかな」と述べ、決勝の走りにも自信を覗かせる。

「観ている人もフラストレーションが溜まるシーズンになりつつあると思います。明日はそれを晴らせるようなレースをしたいですね」
「(ホームレースとは言え)やることは普段と変わりません。いつもより、いいポジションからスタートできるので、しっかりとまとめ上げたいと思います」
4番手につけた6号車は可夢偉とサラザンがアタックを担当。サラザンはアタックラップでわずかにミスがあり、可夢偉も「アタック自体に問題ありませんでしたけど、トラフィックでコンマ2秒はロスしてしまった」と言うが、6号車はセクター3で全体ベストを記録しており、速さは充分。3戦連続で表彰台を獲得している好調ぶりを明日の決勝でも発揮しそうだ。
昨年失った富士での連勝記録を取り戻し、日本のファンの前で今季初優勝を飾ることができるか。注目の決勝レースは明日16日(日)、午前11時にスタートする。