マリノフの高らかな“宣誓”を受け、シグナテックのダイレクターを務めるシノーは「大きなプレッシャーが両肩にのしかかってきているけど、僕らはこういうのが好きだからね」と語る。
「アルピーヌがLMP1というエキサイティングなニュー・チャレンジに向け、テクニカル・パートナーシップを継続してくれたことを誇りに思う。マシンは現存するオレカシャシーをベースとし、オレカとともに開発を継続していくことになるが、F1チームとも開発に必要な情報をシェアできるのではないかと思う」
2021年3月以降に予定されている開幕戦に向け、チームは2020年11月頃からテストを開始する予定だ。
シノーが「耐久レースにおける成功のカギのひとつ」と語るドライバーラインアップについては、テスト開始前までに発表予定。シルバー(またはブロンズ)カテゴリーのドライバー1名の起用が義務付けられるLMP2クラスとは異なり、LMP1ではドライバーの制約がない。
このため、優れたプラチナ・ゴールドカテゴリーのドライバーの獲得を目指しつつ、これまでシグナテック・アルピーヌとともに仕事をしてきたドライバーらの起用も視野に入れているようだ。
なお、将来的なLMDhカテゴリーへの参入可能性について問うと、マリノフはこう答えた。
「我々はいま、ふたつの大きな世界選手権への参戦を発表したばかり。現時点では、LMDhがどうなっていくかを注視するしかない。2022年以降に何が起こるかについて語るのは時期尚早だ。我々は現在はLMP2に、そして来年はLMP1プログラムに集中する必要がある」
古くからの耐久ファンにとっても嬉しい、『アルピーヌ』の復活劇。現時点でこのプログラムは2021年の1年のみにしか言及していないが、2022年にはプジョーもトップカテゴリーへの復帰を表明しており、フランスのレースファンにとっても華やかな季節が巡ってきそうだ。
