IMSAの長距離レースで構成されるミシュラン・エンデュランス・カップにおけるアキュラ の追加ドライバーとして3年間を過ごす前は、アクション・エクスプレスに在籍していたパジェノーは、この「オールスター」ラインアップについて興奮を隠さない。
「NASCARの王者、そしてレジェンドであるジミー、DTM王者でありル・マンウイナーであるマイク、そしてF1を経験しWECのチャンピオンとなった可夢偉と、非常に面白いラインアップとなった。とてもエキサイティングだ」と2019年のインディ500王者、パジェノー。
「アキュラと比べるとターボチャージャーがない分、キャデラックのエンジンはレスポンスがいい。だが、BoPがあるため、クルマのパフォーマンスは非常に似ているね」
ロッケンフェラーとジョンソンが実際に顔を合わせるのは、今回のテストが初めてだった。しかし、2011年のル・マンでロッケンフェラーが大クラッシュに遭ったあと、ジョンソンからロッケンフェラーには見舞いのメッセージが送られていたという。
「ジミーのことはよく知らなかったけれど、2011年の事故のあと、忙しいスケジュールのなかで僕にメールをくれた何人かのドライバーのひとりだった」とロッケンフェラー。
「それは当時、僕にとって大きな意味を持つものだった。まさか一緒のクルマでレースをする日がくるなんて思わなかったけどね」
「僕らのドライバー・ラインアップがクールなのは、どこにも“エゴ”がないことだと思う。全員がそれぞれのベストを尽くすことを望んでいる。僕らは皆、レースとドライビングを愛しているし、さらに勝利を愛している。それが、僕らがここにいる理由だよ」

■ジョンソンは将来的なスポーツカーレース継続参戦も視野
ジョンソンの参戦は現在のところ1戦限りのものであるが、2021年と2022年におけるNTTインディカー・シリーズへのコミットメントの傍ら、将来における他のIMSAのレース出場にも関心を示している。
「これらのイベントでのレースが、僕にとって非常に興味深いことであると、みんなに知ってもらいたい」とジョンソン。
「これまでの7回のデイトナ24時間、それとワトキンス・グレン、そして夏のデイトナでの(スポーツカーの)レース経験を振り返ると、僕は常に、スポーツカーレースこそがNASCARでのキャリアの後にやりたいことだと感じていたんだ」
「インディカーへの参戦機会も得ることができたが、同時にスポーツカーレースも僕が間違いなく興味を持っていることであると、知らせる必要がある」
「今回のレースに参戦することは、将来やってくることに準備するという意味で重要だ」
「今回よい走りとよいパフォーマンスをすることで、今後数年間でコラボレーション(LMDh)が進んだ際、“扉を開く”のに役立つだろう。少なくとも、僕を人々の心の中に留めておくことにはなるだろうからね」