更新日: 2021.03.24 10:11
マツダがみせた奇跡。3周遅れから挽回し、2年連続となる表彰台獲得/デイトナ24時間
31日の正午を過ぎ、レースは終盤戦へ。ボマリートからアンカーを務めるジャービスへとバトンがつながれた55号車は、スタートから22時間を迎える直前のタイミングでのリスタートで4番手から2番手にジャンプアップ。ジャービスは首位を走る10号車アキュラARX-05を捉えにかかる。
その後、最後のピットストップを終えた時点で3番手となったマツダだったが、先行していた01号車キャデラックDPi-V.Rが残り8分でパンクに見舞われ、優勝争いから脱落したことでふたたび2番手に。
マツダRT24-Pは再度トップを追いかける立場となるも、反対に後続の小林可夢偉駆る48号車キャデラックDPi-V.Rに交わされ3番手に後退してしまう。最終的に55号車を含むトップ3はそのままの順位でフィニッシュ。2020年は首位と65秒差の2位となったマツダは今回、優勝車からわずか6.5秒差の3位で長丁場のレースを終えることとなった。
「マツダにとって力強い(シーズンの)スタートになった」と語るのは、ドラマチックなレースをふたりのチームメイトとともに戦い抜いたティンクネルだ。
「今回の24時間レースは浮き沈みが激しかった。僕たちはレースを通じて多くのポイントで最速だったため、優勝できなかったのは残念だ」
「だが、我々はすでに目標を次に移している。それはセブリングで昨年11月に飾った勝利を守ることだ」
スタートならびにフィニッシュドライバーを務めたジャービスは「僕たちは最後には勝利があるのではないかと考えていた」とコメント。
「チームはレース後半に3周差を挽回するために信じられないほどの努力をし、僕たちを優勝争いの場に戻してくれた」
惜しくも悲願のデイトナ初勝利とはならなかったジャービスだが、彼もまたすでに次のセブリングを見据えている。
「僕たちの焦点はいま、セブリングでの勝利にシフトしているんだ」
そのセブリングでのレースは既報のとおり、併催予定だったWEC世界耐久選手権の開幕戦セブリング1000マイル(8時間レース)の中止が発表されているものの、メインイベントであるIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第2戦セブリング12時間は現在のところ、3月17~20日に予定どおり開催される見込みだ。