ウルリッヒは同時に、このガスへの代表委譲のプランはすでに3年ほど前から計画していたとも明かした。現状、こうした動きはアウディスポーツの上層部には承認されているものの、まだ正式に署名承認されたわけではないという。
ウルリッヒが当面の役割として最優先事項に上げたのは、LMP1-Hのプロトタイプによるプログラム終了後に、アウディ内でのモータースポーツの職務から去るメンバーの再配置で、彼らが他の部署で役割を果たせるようアシストをすることだと語った。
「残念ながら全員を守ることはできないが、我々はロードカー部門で面白い仕事を提供できることを願っている」と、ウルリッヒ。
現在、アウディスポーツは拠点のあるノイバーグとネッカースウルムに約370名のスタッフを雇用している。
ウルリッヒは1993年11月にインゴルシュタットを拠点とするモータースポーツ部門のトップとしてアウディに加入。90年代のスーパーツーリング規定での成功を足がかりに、99年にはル・マンを軸とするプロトタイプ・カテゴリーへの参戦や、2004年のDTMへのワークス復帰、2009年のGT3への参入など、多くの功績を残した。
