この時点でDPiクラスは55号車マツダ、10号車アキュラ、01号車キャデラック、31号車キャデラック、60号車アキュラ、5号車キャデラック(トリスタン・ボティエ/ロイック・デュバル)というオーダー。
赤旗中もレース時間のカウントは続き、やがて天候は回復。雲間から夕陽も差し込むなか、約45分間の中断後、残り50分というタイミングでSC先導状態で各車は再びコースインしていった。
翌周にプロトタイプクラスのピットがオープンとなると、各車がピットへと雪崩れ込んだ。ここで直近にピットストップを行なっていたため満タンまでの給油時間が短く済んだ31号車キャデラックがいち早くピットアウトに成功し、トップを奪う。
以下、10号車アキュラが2番手、5号車キャデラックが3番手に浮上、01号車キャデラックと続き、ジャービスへと交代した55号車マツダはアウトラップでスピンを喫し、5番手へと後退してしまった。
このあとイエロー解除までに01号車キャデラック、60号車アキュラが再度ピットに向かい給油を行なったため、31号車キャデラック、10号車アキュラ、5号車キャデラック、55号車マツダ、01号車キャデラック、60号車アキュラというオーダー、そして各車のギャップがない状態で最終スプリント決戦へと突入することとなった。
残り36分でイエローは解除されるが、1周と経たずにデブリのため再びイエロー導入となる。
仕切り直しのリスタートは残り28分時点。ここで5号車ボティエが1コーナーで2番手に浮上する。
後方では10号車アキュラのアルバカーキ、55号車マツダのジャービス、01号車キャデラックのバン・デル・ザンデによる三つ巴のポジション争いが勃発。各所にウエットパッチが残るスリッパリーなコンディションのなかで強さを見せたのはバン・デル・ザンデで、まずは55号車をパス。次の周には10号車、5号車を立て続けにオーバーテイクし、一気に2番手へとジャンプアップを果たした。
夕闇が迫るなか、バン・デル・ザンデはトップのナッセをコンマ差にまで追い詰める場面もあったが、最終的にはナッセが1.4秒差で逃げ切って、今季初優勝を飾った。
3位は終盤に5号車キャデラックをパスした10号車アキュラが入った。キャデラック勢の表彰台独占を阻止し、ランキングでもトップを守っている。4位が5号車、5位は55号車マツダ、6位は60号車アキュラとなった。


■シボレー・コルベットC8.RとレクサスRC F GT3がそれぞれワン・ツー
LMP2クラスではPPスタートのPR1マティアセン・モータースポーツの52号車オレカ07(ベン・キーティング/ミケル・イェンセン)が序盤から主導権を握り、そのまま優勝。LMP3クラスはライリー・モータースポーツの74号車リジェJS P320(ガー・ロビンソン/フェリペ・フラガ)が2位の僚友91号車にわずか0.2秒の差でクラス優勝を飾っている。
3台のみの戦いとなったGTLMクラスは、コルベット・レーシングのシボレー・コルベットC8.Rがワン・ツー。リスタート後にトップに立った3号車のアントニオ・ガルシア/ジョーダン・テイラーが勝利を挙げた。
今戦ではIMSAウェザーテック・スプリントカップのポイントのみが付与されるGTDクラスは、序盤をバッサー・サリバンの12号車レクサスRC F GT3がリード。しかし最後のリスタート後にはチームメイトの14号車(アーロン・テリッツ/ジャック・ホークスワース)が12号車をオーバーテイクし、レクサスがワン・ツー・フィニッシュを遂げた。クラス3位にはハート・オブ・レーシングチームの23号車アストンマーティン・バンテージGT3が入っている。
IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦第7戦は、GTLMおよびGTDクラスのみが参加するライムロック・パーク戦(コネティカット州/7月16〜17日)となる。



