フェラーリのコンペティツィオーネGT部門のディレクターであるアントネッロ・コレッタは、そのローンチ・イヤーとなる2023年にフェラーリのLMH車両がIMSAでレースをすることを否定し、同年はWECへと完全に集中するという。

「正直に言うと、デイトナ(24時間)に備えることは、我々にとって不可能だと思う」とコレッタはSportscar365に対し語った。

「時間はとても少なく、我々の目標は(2022年の)11月末、あるいは12月初旬に準備が整うことだ」

「(2023年)3月のWECの最初のレースに対して準備が整えば、それは奇跡だ。これが本当の目標だ」

「デイトナについては、2024年がチャンスだと思う。2023年は困難だ」

「私はフェラーリのことについて話しているが、これは他のマニュファクチャラーにとっても同じだと思う。どうなるか見てみよう」

 コレッタは2024年のIMSAのフルシーズン・プログラムの見通しについて、答えることは「不可能だ」としている。

「正直なところ、すべての文書と業界が多くの問題についての回答を待っているところだと理解しているが、現在それ(を答えるのに)は早すぎる」とコレッタ。

「我々にはクルマを作り、プロジェクトを実現し、最初のWECのレースに向けたテストをするという計画がある。すべての活動の計画を立案するのは非常に複雑な作業だ。マシンがトラックデビューを果たす際には、最初のテストを振り返り、それに対処していく必要がある」

 彼はまた、次のように付け加えた。

「我々の歴史はデイトナ、セブリング、(プチ・ル・マンの開催される)アトランタ、ル・マンで育った。したがって、このコンバージェンスにはとても満足している」

「アメリカは我々の主要なマーケットだ。どこでも走れるチャンスがある、ということが重要だ」

「だが、いま我々は(最初のテストの)データをよく反映するための時間を確保したいと考えている。我々はそれ(IMSA参戦)についての答えを明らかにする準備ができていない」

2023年から、ハイブリッド搭載のLMH車両でWECに参戦することを発表しているフェラーリ
2023年から、ハイブリッド搭載のLMH車両でWECに参戦することを発表しているフェラーリ

 少量生産マニュファクチャラーであるスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスのIMSAにおける車両の適格性は不確かだが、ジム・グリッケンハウスはグリッケンハウス007 LMHでIMSAのエンデュランス・カップ戦に出場したいという願望を表明している。

「デイトナ、セブリング、ワトキンス・グレン、プチ・ル・マンでレースをしたい」とグリッケンハウスはSportscar365に対し語っている。

「我々はIMSAのエンデュランス・カップでレースをしたい」

「将来的には、アメリカを拠点とする可能性が高くなるかもしれない。我々はそこで(ロードゴーイングカーの)販売を行なっている」

「いち企業として、我々はアメリカでレースをしたいという大きな願望を持っている。私がレーサーだった頃は、自分が望むことができていた」

「だがいまでは、多くの従業員と株主がいる会社となったので、自分がレースをしたい場所でレースをするということができていないのだ」

2021年、WECにデビューしたグリッケンハウス007 LMH
2021年、WECにデビューしたグリッケンハウス007 LMH

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