タンディによれば、今回もっとも厳しかったのはドライビングそのものではなく、スティント間の休息時間の欠如だったという。
「クルマに乗るときや、ピットレーンに立ってクルマが来るのを待つときは良いが、それ以外の時間にピットボックスで1時間も座っていると『食事が必要だろうか? 寝るべきか?』などの考えが巡り、すべてが少し奇妙に感じた」と彼は語った。
「しかしヘルメットを被ってピットレーンに立ち、クルマがジャッキダウンされるとすべてが変わるんだ。コクピットに座っているときがそうだ」
「アドレナリンが出てきて、自然と他のドライバーたちと戦うことに集中できるようになる」
「運転し始めたら、まったく問題ないんだ。辛いのはその後の回復時間が(ほとんど)なかったことだ」
■夜のポルシェは「生き生きとしていた」
タンディは、香港チームのポルシェが夜間にみせた好ペースは「信じられないほど」だったと述べた。
「クルマは真夜中になると生き返ったように良い走りをした。僕たちは本当に競争力があったんだ」
「(4分間のストップが義務付けられた)テクニカルピットストップをイエローの下で、できるだけ早く終わらせたおかげで1周もロスしなかった。僕たちは他のチームがピットで作業をしている間にラップを稼ぐことができた」
「これはポルシェが昨年と比べて少し苦戦していた理由を示している」
「暑さのなかでは他のクルマに対してそれほどアドバンテージはなかった。加えて、僕たちは余分な重量を積んでいて、この種のものは何の役にも立たない」
「しかし、今年は誰もが予想していた以上に気温がタイヤに影響を与えたようだ」
「夜に気温が下がると、僕たちのクルマはまったく別モノのようになった。(ナイトセッションを含む)練習走行や予選では見られなかった、今週末に期待していたマシンになったんだ」


