フェラーリのテクニカル・ディレクター、フェルディナンド・カニーゾは車両重量などBoP(性能調整)における利点が、ブレーキの寿命を延ばすというチームの決定に影響を与える可能性がある、と述べている。
「昨年、アストンマーティンはブレーキシステムに過度のストレスを与えないようにする、非常に優れたBoPを手にしていたと思う」とカニーゾ。
「そのため、彼らは最後にリスクを取ることができた。昨年は、我々はそれができなかった」
「今年は、予測するのが非常に難しい。レースがどんな展開になり、最終的なBoPがどのようになるか、注視していく。それに基づき、戦略が決まるだろう。気象条件など、他の多くの要因にも依存する」
昨年アストンマーティンに次ぐ2位となったフェラーリだが、(ブレーキ交換の差がなくても)全体的なアストンマーティンのパフォーマンスには、負けていただろうとカニーゾは述べている。
「タイムロスを減らすことができるのは、明らかに重要だ」
「だが、彼らがブレーキ交換をしていたとしても、彼らの方がパフォーマンスがあった。BoPによるものだと言っているのではなく、パッケージ(全体)によるものだ」
「彼らは昨年、最大限の仕事をした。我々はそれを尊重しなければならない。今年はすべてがうまくいき、我々がベストパッケージを手にして、最後に勝てることを願っている」

ポルシェのWECオペレーション責任者であるアレクサンダー・ステューリッヒは、セーフティカー・ピリオドなどの適切なタイミングで、ブレーキ交換を行なうことができるかどうかを検討する必要がある、と述べる。
「セーフティカーにブレーキ交換を合わせることができるのなら、間違いなくそうするだろう」とステューリッヒ。
「だが、結局のところ今年のデータが必要になるので、レースで走らせてみて、ブレーキの摩耗具合を確認する必要がある」
「ブレーキ交換あり、ブレーキ交換なし、すべてのシナリオが用意されている。レースで決定を下す」
「もちろん、これは戦略のオプションだ。レースは長く、影響を与えるパラメータはとても多い。したがって、ブレーキ交換が勝負を決定付ける要素になるとは限らない」
「彼ら(アストンマーティン)が昨年成し遂げたことは興味深い事実であり、我々は確かにそれを注視している」
