一方、フェラーリのテクニカルディレクターであるフェルディナンド・カニーゾは、リードを犠牲にすることはなかったものの、5時間半を残したところで51号車のブレーキを交換するという決断の大部分は、必然であったと述べている。

「ブレーキを交換せずに、レースを終えられるかどうか分からなかった」とカニーゾはSportscar365に対し語っている。

「ブレーキを交換しないことは、その時点では非常に危険であると分かっていた」

「結局、我々はその作業をすることを余儀なくされた。ブレーキ交換の時間を最小限に抑えるため、チームは多くのトレーニングを積み重ねてきている」

「タイヤも含め、40〜45秒で交換できたと思う。メカニックは素晴らしい仕事をしてくれた」

「我々はブレーキを交換し、それでもレースをリードすることができ、コンサバティブなやり方でレースをフィニッシュすることができた」

LMGTEプロクラスを制したAFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evo
LMGTEプロクラスを制したAFコルセの51号車フェラーリ488 GTE Evo

 カニーゾはまた、コルベットに対してさらに多くのギャップを獲得するために、スローゾーン(導入時のピット作業)を活用することができたと述べている。

「苦労なく10秒を稼ぐことができたので、それは間違いなくラッキーだった」と彼は言った。

「ピット作業は素晴らしかった。我々は28〜30秒のアドバンテージでピットアウトした。スローゾーンは我々に、さらに10秒のリードを与えたんだ」

 なお、92号車ポルシェ911 RSR-19がトップ2台から1ラップおくれの3位に入ったポルシェGTチームのオペレーション責任者、アレクサンダー・ステューリッヒは、ル・マンでフェラーリとコルベットのラップペースにかなわなかったことについて、「期待外れ」であったと表現している。

「システマチックによい準備を整えてきたにもかかわらず、我々はライバルに対するラップタイムのパフォーマンス、および最高速の面で、望んでいたレベルになかった」

LMGTEプロクラス3位に入った92号車ポルシェ911 RSR-19
LMGTEプロクラス3位に入った92号車ポルシェ911 RSR-19

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