現地15時45分にスタートが切られたレース2。午前中のレースとは一転、こちらはレース開始直後から各所で接触やオーバーシュートが散見され、オープニングラップからフルコースイエロー(FCY)が出される展開となる。
そんななかポールポジションからレースを開始した88号車メルセデスはスタートから首位をキープし続ける。ピットイン後のレース後半も2番手につける6号車メルセデスと、3番手32号車アウディに接近を許しながらもトップの座を守り続ける同車が、そのままトップチェッカーを受けるものと思われた。
しかし、レースは最後まで何が起こるかわからない。ファイナルラップに入った88号車が突如スローダウン。右フロントタイヤにトラブルが発生し、ペースを保てなくなったのだ。これを尻目に6号車メルセデスがトップを奪いフィニッシュラインへ。同じく順位を上げた32号車アウディが2位フィニッシュを決め、ウィーツ/ファントール組が最終戦を待たずにスプリントカップ連覇を決めてみせた。
3位にはアッカASPの姉妹車89号車メルセデスAMG GT3が入り、勝利まであと一歩届かなった88号車は、総合5位/シルバーカップ2位となった富田組31号車アウディに次ぐ6位でレースを終えている。
「最後の1ラウンドを残してチャンピオンになれるなんて、本当に信じられない!」と語るのは、チームWRTのファントール。
「チーム、シャルル、エンジニアのウィム、そしてメカニックの皆が素晴らしい仕事をしてくれた。もちろん、つねに戦えるクルマを提供してくれたアウディにも感謝している」
「2度の準優勝、そして2年連続のチャンピオンというのは、まさに信じられないことだ」
ファントールとともに連覇を確定させたウィーツは「本当にうれしい! 今年は素晴らしいシーズンで、安定してポイントを獲得することができた」とタイトル獲得の勝因を述べた。
「これで次のバレンシア(スプリントカップ最終戦)では純粋にレースを楽しむことができるし、いつものようにベストを尽くすことができるよ」
そのバレンシア以前にはファナテック・GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ第8戦(エンデュランスカップ第4戦)が控えており、同ラウンドは今週末の9月3~5日にドイツ、ニュルブルクリンクで開催される予定だ。


