更新日: 2021.10.25 21:38
ル・マンで発生の問題は解消。トヨタ、WECバーレーン2連戦でハイパーカー時代の初代王者獲得へ
F1バーレーンGPの会場としても馴染み深いバーレーン・インターナショナル・サーキットは、砂漠の中に開設された1周5.412kmのサーキット。WECで使用されるレイアウトでのコーナー数は15だ。TGRは同地で過去8戦を戦い5勝を挙げており、相性の良いコースといえる。
そんなバーレーンで好成績が期待されるトヨタGR010ハイブリッドは、ル・マンに出場したものと同じ仕様の車両が持ち込まれる予定だが、佐藤氏のコメントにもあるように、前戦で発生した燃料系トラブルについては技術的な検証により解消されているという。
2021年シーズンの終盤戦、WEC第5戦/第6戦バーレーンに挑むTOYOTA GAZOO Racingの各ドライバーのコメントは以下のとおりだ。
■7号車トヨタGR010ハイブリッド
●小林可夢偉
「同じサーキットでの2連戦でシーズンを締めくくるというのはWECでは新しい試みで、誰もが注目する2週間になるでしょう」
「もちろん、我々にとってもGR010ハイブリッドでバーレーンを走るのは初めてなので、車両のバランスなど着実な改良を進めていくことに集中する必要がありますし、それが両方のレースでの好結果に繋がるはずです」
「マイク(・コンウェイ)、ホセ(-マリア・ロペス)、エンジニアと力を合わせ、ふたたび世界チャンピオンを獲得するため、このチャンスをものにすべく全力で挑みます」
●マイク・コンウェイ
「バーレーンでもさらに勝利を重ねるべくプッシュしていくが、2週連続、合計14時間にわたるレースが待ち受けている。もちろん厳しい戦いになるだろうけど、タイトル防衛へ向けて全力で臨むつもりだよ」
「我々はル・マンでついに勝利を挙げ、これまでのところとても良いシーズンを過ごしている。世界チャンピオンの称号とともに締めくくることができれば最高だ」
「バーレーンはずっと我々が得意にしてきたサーキットだし、お気に入りのコースでもある。だから今年も期待している」
●ホセ-マリア・ロペス
「ようやく勝ち取ったル・マンでの初優勝のあと、2週連続のレースという特別な戦いでタイトルを争うことになる。チームにとってもっとも重要なのは最初のレースでチームタイトルを確定することだが、その後にはドライバーズタイトル争いが待っている」
「誰が勝っても、チャンピオンにふさわしいと思う。8号車はつねに最大のライバルであり、コース上では戦いますが、その一方で我々はチームメイトかつ友人でもあり、全員が最大限の敬意をお互いに持っているんだ」
■8号車トヨタGR010ハイブリッド
●中嶋一貴
「7号車とはシーズンを通じて非常に僅差のレースを繰り広げてきており、シーズンを締めくくるバーレーンでの2連戦も、間違いなく熾烈なものとなるでしょう」
「2台の差は非常に小さく、バランスなどすべての点で細かく追及していく必要がありますが、私自身はこの挑戦を楽しみにしています」
「バーレーンはレースに最適のコースですが、今回の2連戦の1戦が昼間、もう1戦が夜のレースになるので、コースコンディションがどれだけ変わるかも興味深いです。この影響は大きいと思われるので、そのための準備をしなくてはなりません」
●セバスチャン・ブエミ
「バーレーンで長い時間過ごすことになるのは楽しみだ。きっと良い時間になるだろう」
「シミュレーターですでに準備は進めてきているが7号車、およびアルピーヌとは僅差の戦いになるだろうと予想している。昼間と夜とではクルマの挙動が大きく変わってしまうため、さまざまなコンディションに合わせる必要がある」
「チームはル・マンのあともハードワークでトラブルに関わる対応を進めるとともに、着実に車両の改良を続けてくれており、我々も最後までタイトルのためにベストを尽くして戦う」
●ブレンドン・ハートレー
「ル・マンのあと、とても長い時間が経った気がするが、久しぶりにGR010ハイブリッドをドライブできるのが楽しみだよ」
「ドライバーズタイトルを争う3チームのポイント差はとても小さく、タイトル獲得のためにこの2連戦に全力で挑む」
「バーレーンはいつも好レースを演出する、良いサーキットだ。我々はシミュレーターで準備をしてきてはいるが、ハイパーカーで実際にコースを走ることに勝る準備はないんだ」