別のチーム代表は、2台体制のチームにガレージの共有を要求する場合、安全性とスペース管理の面で問題が発生する可能性があるだけでなく、レースやその他のセッション中の競技手順にも影響を与える可能性があると警鐘を鳴らす。
彼らは、セーフティカーやフルコースイエロー(FCY)の際に自チームの2台双方の車両を給油のためのピットに呼び戻す際に生じる潜在的な落とし穴について、強調している。
「現在は1台の車両のためのひとの給油リグ(給油タワー)があるが、それをどう運用するのか分からない」と匿名を希望するチームマネージャーは語る。
「両方のクルマの残燃料がわずかな場合はどうなる? あと1周することはできない。(一方の作業をもう一方が)待機する必要がある」
「そのとき、隣り合うピットはどうなる? そこに(ピットを待機する)クルマがいる場合、安全上の大きな問題となる」
「加えて、同じスペースで2台分のクルーが待機しているという事実もある。8人のメカニックと、交代するドライバー、そしてドライバーヘルパーのための充分なスペースはない」

プロトンのリードは、次のように付け加える。
「こういったことが起こるのか、見極める必要がある。2台の車両に対して給油タワーがひとつしかないと、戦略に大きな影響を与える。ラッキーにもアンラッキーにもなり得るが、それは望んでいるものではない」
フィヨンは、1台体制のチームが直面する苦境に対しACOが「取り組んでいる」と語っている。
「もちろん、来年WECで走りたいと思っているすべてのチームを幸せにするために、あらゆる選択肢を検討する」とフィヨンは述べた。
2022年の規則変更の確定は、12月15日に開催される次回のFIA世界モータースポーツ評議会で行われる予定だ。