プラグイン・ハイブリッドと3リッターV6ツインターボエンジンを備えたロードカーをベースとする新たなGT3車両のデザインにおいて、フェラーリは「白紙から」そのデザインをスタートさせたと、コレッタは説明する。

「いい変化になると思う」とコレッタ。

「過去の我々のクルマはすべて、それ以前のクルマの進化形だった。430と458、458と488を覚えているだろうか。我々は、それらの新しいクルマにおいて、過去のパーツを使うことがあった」

「いまは、それが完全に異なる。シャシー、エンジン、サスペンションにおいてだ。我々と、我々の技術チームにとって、良いチャレンジだ」

「(新型GT3車両に)488のパーツはない。車両全体が異なる。この件があるので、初めてマシンをコース上で走らせ、我々が良い仕事ができたのかどうかを確かめることに、とても興味がある」

 フェラーリは新車の発表に先立ち、GT3車両に対するカスタマーの関心を高めるための努力を続けてきた。その一部として、ファナテックGTワールドチャレンジ・ヨーロッパやIGTCインターコンチネンタル・チャレンジなどの主要シリーズにおいて、フェラーリ488 GT3 Evo2020でのファクトリー・サポート・エントリーを行ってきた。

 コレッタは、フェラーリの次世代GT3車両への関心が高いことを示唆している。

「我々は、多くのカスタマーからの関心を手にしている。正直なところ、将来のクルマについての情報を求めてくるすべての人々に、驚いているんだ。これは良い機会だ。過去2年間で、多くのレースに勝利してきたことが重要だったと思う」

「我々の車両が、マラネロにあるすべての知見を備えて生まれてくるのは、普通のことだ。これは、我々のカスタマーや、新車について多くの情報を求めてくる他のブランドのカスタマーから、非常に高く評価されている点だ」

 フェラーリの新型GT3に関心をもつカスタマーのひとりは、ロベルト・ラコルテだ。

 ラコルテ率いるチェティラー・レーシングは、WEC世界耐久選手権でLMGTE仕様の488を走らせている。さらに2022年はIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のミシュラン・エンデュランス・カップ参戦にあたり、1月のデイトナ24時間レースで初めて488 GT3 Evo2020を走らせた。

「今年は僕らにとって重要な年となるが、来年もまた心待ちにしている。フェラーリの新しいGT3車両を、デイトナに初めて持ち込みたい」とラコルテは先月、Sportscar365に対して語っている。

「来年はアメリカで、その1年後には(LMGTEが消滅する)WECでレースすることができる車両だ。確実に、世界で296を最初にドライブするチームになりたいと思っている」

「これは、僕らが296とともに来年のデイトナに戻ることを意味する。そのあと、IMSAとWECのどちらでレースをするのか、決める必要がある」

2022年IMSA開幕戦デイトナ24時間にエントリーしたチェティラー・レーシングのフェラーリ488 GT3 Evo
2022年IMSA開幕戦デイトナ24時間にエントリーしたチェティラー・レーシングのフェラーリ488 GT3 Evo

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