更新日: 2022.03.02 23:41
D’station Racing 2022アジアン・ル・マン・シリーズ第1戦/第2戦ドバイ レースレポート
D’station Racing
Race Report – 2022.02.18
dstation-racing.jp
Instagram : @dstation_racing
Twitter : @dstation_racing
Facebook : @DstationRacing
2022 Asian Le Mans Series
Round 1 / 2 Dubai Autodrome (UAE)
Round.1:FEB.12 Qualify :7th / Race:17th
Round.2:FEB.13 Qualify :16th / Race:10th
2022年の挑戦がスタート。ドバイでの連戦で上昇の手ごたえ
2022年の年が明け1ヶ月強。いよいよD’station Racingの新シーズンの挑戦がスタートした。今季もチームは国内ではスーパー耐久、GTワールドチャレンジ・アジア『ジャパンカップ』、海外ではWEC世界耐久選手権、そしてアジアン・ル・マン・シリーズとグローバルに戦っていく。その最初の挑戦が、アラブ首長国連邦のドバイ、アブダビで2週間4戦と集中的に開催される2022年アジアン・ル・マンだ。シリーズはここ2年、ヨーロッパからトップクラスのチーム、ドライバーが参戦しており、GTクラスだけでも23台と多数のエントリー。激戦は必至で、D’station Racingにとっても良い腕試しとも言える。
シリーズの最初の戦いの舞台となるのは、ドバイ・オートドローム。D’station Racingは過去にこのコースで開催された24時間レースにも挑戦しているほか、2021年もアジアン・ル・マンで戦った経験がある勝手知ったるコースだ。2022年はD’station Racingの日本人スタッフと、WECでパートナーシップを結ぶTF SPORTのスタッフが加わる体制を組み、星野敏/藤井誠暢のコンビに加え、2021年もドライブしたトム・ギャンブルの3人でドバイでの第1戦/第2戦に臨んだ。
2月11日(金)にスタートしたフリープラクティスでは、まずは星野からコースイン。藤井に交代し、ギャンブル、藤井、ふたたびギャンブルと交代。陽が傾いたフリープラクティス2では、ギャンブル、星野、藤井、そしてギャンブルと交代しながらセットアップを進め、2月12日(土)の予選に挑んだ。
予選のアタッカーを務めたギャンブルは、まず午前9時30分からの第1戦の予選で1分55秒595をマーク。激戦のなか7番手という好位置につけてみせる。しかし、上位陣のタイム差は非常に僅差。午前9時45分からの第2戦の予選では、1分56秒725で16番手という位置に。シリーズの難しさを感じさせる予選となった。
予選後、チームは慌ただしく午後4時30分からの第1戦のレースに向けて準備を進めた。陽が傾くなか、4時間の決勝レースでスタートドライバーを務めたのは星野だ。基本的に第1戦/第2戦とも、夕刻スタートで夜間にフィニッシュするナイトレース。1年間アジアン・ル・マンやWECで戦いを積んできた星野にとっても、夜間の走行の経験は少ない。難しい状況でのスタートドライバーとなった。
星野はヨーロッパの猛者たちのなかでスタート直後から奮戦をみせるものの、大混戦のなかでわずかながら接触を喫し、8周目にピットインを強いられてしまう。さらに、その接触によるペナルティがあり24周目に再度ピットへ。順位を落としてしまうことになった。
その後、星野は30周までのスティントをこなし、藤井に交代。追い上げを図っていく。ただ、ややオーバーステアぎみで思うようにペースを上げることができない。この症状はギャンブルに交代してからも続き、最終的に17位でフィニッシュ。やや悔しいレースとなった。
迎えた2月13日(日)の第2戦。セットアップを変更し臨んだレースでは、序盤からフィーリングも良く、星野も第1戦での悔しさを取り戻そうと好走をみせる。順位を上げながら自らのスティントをしっかりとこなすと、藤井に交代。レースペースが前日よりも上がっていることを感じ取った藤井も、順位を上げていき、ギャンブルに交代。最後は10位までポジションを上げ、トップ10フィニッシュを果たしドバイラウンドを締めくくった。
第2戦ではフルコースイエローのタイミング等、わずかなタイムロスもあったが、第1戦からの大きな進歩にチームは着実な手ごたえを得た。
第3戦/第4戦のヤス・マリーナでのレースは、2021年は好走をみせシングルフィニッシュも果たした。D’station Racingはアブダビで表彰台を目指し戦っていく。
COMMENTS:
Driver:Satoshi HOSHINO
ドバイでの第1戦/第2戦ともスタートを担当しました。2021年と異なり、スタート時間が夕刻になったことから、最も自信がなかったナイトスティントを走ることになり、難しいコンディションでのレースとなりました。第1戦では少しアクシデントが起き良い結果を残すことができませんでしたが、第2戦ではセットアップも改善され良いペースが保てたと思いますし、私自身もスタートを担当し、自らのスティントをしっかりと走ることができました。結果的にトップ10でフィニッシュすることができて良かったです。第3戦/第4戦のヤス・マリーナでのレースでは、昨年両戦とも7位に入っているので、ポディウムを目指してチーム一丸となって戦っていきたいと思います。
Driver:Tomonobu FUJII
アジアン・ル・マン第1戦/第2戦を終えましたが、予選では7番手、16番手でした。やはり世界のトップチーム、トップドライバーたちがル・マン出場の権利をかけて集まっており、WEC以上のコンペティティブな印象を受けました。そんななか、第1戦よりも第2戦でレースペースを上げることができましたし、第2戦では星野選手が非常に難しい状況のなかで順位を上げてくださったおかげで、僕もギャンブル選手もその後良いレースを展開することができ、第2戦で10位という成績を残すことができました。アブダビはコースレイアウトが変わり、初めての挑戦となりますが、2021年もドバイよりもアブダビの方が合っていたと思いますし、表彰台を目標に戦っていきたいですね。
Driver:Tom GAMBLE
2021年のアジアン・ル・マン・シリーズの最初の週末を終えたけれど、第1戦は難しいレースになってしまったね。接触もあり順位が後方に下がってしまったこともあり、その後はなかなか順位を戻すことができなかった。第2戦ではペースも良かったけれど、フルコースイエローのタイミングが少しアンラッキーで、タイムを失ってしまったのは悔しいところだったね。星野サンが素晴らしいファーストスティントをこなしてくれたし、藤井サンも同様だったのでなおさらだね。望んでいた週末ではなかったけれど、第3戦/第4戦のアブダビは昨年もとても良い成績を残すことができたサーキットだ。ドバイでの第2戦ではクルマも進歩していたし、アブダビでの週末を楽しみにしているよ。
Team Director:Tom FERRIER
とても印象的な週末だったと思う。ふたたびD’staiton Racingのみんな、そして日本人クルーのみんなと仕事をすることができたこと、そしてそのなかにTF SPORTのクルーが入って、チームとして働くことができたのは本当に素晴らしい体験だった。週末の入り方はとても良く、ヴァンテージAMR GT3はTF SPORTもD’station Racingのクルマとも、とてもスムーズだった。レースではアクシデントもあったけれど、星野サンは素晴らしい仕事をしてくれたと思うし、藤井サンもとても良かったよね。今週得られたことを第3戦/第4戦のアブダビに活かしていきたいし、アブダビではもっと良いリザルトを得たいと思っているよ。
Chief Engineer:David BREWER
我々にとっても、D’station Racingにとっても良い第1戦、第2戦になったのではないだろうか。土曜日に行われた第1戦では、いくつかのミスがあったが、第2戦ではそのミスから多くのことを学び、大きな進歩を遂げることができた。第2戦では星野サンがファーストスティントから素晴らしい走りをみせてくれて、藤井サンがポジションを守る素晴らしい仕事をした。そして最後はトムがダブルスティントをこなし、トップ10フィニッシュを果たしたことは素晴らしいことだと思う。同じクルマを使い、同じチャンピオンシップを戦っているのだからなおさらだね。第3戦/第4戦のアブダビではもっと良くしてきたい。アブダビが楽しみだね。