スタート時の混乱後はロバート・クビサ駆る9号車オレカ07がクラス首位に立ち“激戦区”の隊列を引っ張っていくが、スタートから30分後の“ピットワーク競争”を経て迎えた2スティント目には38号車オレカ07(JOTA)がクラストップに浮上する。9号車は2番手に順位を落とし、5号車オレカ07(チーム・ペンスキー)が3番手となった。
なお、クラスポールからスタートした31号車オレカ07は最序盤のアクシデントの責任を問われ1分間のストップ・ペナルティを受けている。
スタートから40分後、総合2番手を走る7号車トヨタと709号車グリッケンハウス、36号車アルピーヌが11周目の終わりに1回目のピットに入る。この翌周にトップを走る8号車トヨタ、708号車グリッケンハウスがピットイン。ブエミがコースに復帰すると、先にピットインした7号車トヨタが先頭に躍り出た。スタートから1時間を経過する直前の両者のタイム差は3.4秒だ。
グリッケンハウス勢はトップのトヨタから21~25秒遅れ、決勝前のBoP変更によって出力を抑えられたアルピーヌは約30秒後方を走っている。
この第90回大会が最後のル・マンとなるLMGTEクラスは序盤は落ち着いたレース運びとなっており、コルベット・レーシングの64号車と63号車シボレー・コルベットC8.Rがスタートから1時間経過後もグリッド順位と同じワン・ツーを維持し、92号車ポルシェ911 RSR-19(ポルシェGTチーム)が4番手スタートからひとつ順位を上げ、クラス3番手につけている。
日本人ドライバーが参戦するLMGTEクラスは、1周目にトップに立った77号車ポルシェ911 RSR-19(デンプシー・プロトン・レーシング)が5周目に46号車ポルシェ911 RSR-19(チーム・プロジェクト1)に先行を許すと、翌周には86号車ポルシェ911 RSR-19(GRレーシング)と79号車ポルシェ911 RSR-19(ウェザーテック・レーシング)にも交わされ4番手に後退。
また、ポールスタートの61号車フェラーリ488 GTEエボ(AFコルセ)と2番手グリッドを得ていた57号車フェラーリ488 GTEエボ(ケッセル・レーシング)はポルシェ勢のペースについていけず順位を落とした。
1度目のルーティンピット作業後はアレッシオ・ピカリエッロがドライブする99号車ポルシェ911 RSR-19(ハードポイント・モータースポーツ)が46号車ポルシェの前に出てクラス首位を走行中。同3番手には79号車ポルシェがつけている。
日本勢は木村武史組57号車フェラーリがクラス8番手、藤井誠暢がスタートドライバーを務め、序盤からバトルを繰り広げている777号車アストンマーティン・バンテージAMR(Dステーション・レーシング)はクラス14番手を走行中だ。
