更新日: 2022.07.09 14:07
トヨタ、WECモンツァから新たなデフを導入。テスト期間が短く「プジョーが先行」と技術責任者
先月、ル・マンで5連覇を達成し、シーズン後半戦に向けて活動を再開したトヨタは、このディファレンシャルの変更によりモンツァではある部分で新参者のプジョーが優位に立つと予想している。
プジョーはWECデビュー前のサーキットテストの大部分でオープンデフを使用しているが、トヨタは新しいデフを導入してまだ日が浅い。
バセロンは、「まだテストを開始して間もないため、これからいろいろなことを発見する必要がある」と語り、新システムのテストが行われた場所については明言を避けた。
「この部分は、明らかにプジョーのほうが先行している領域のひとつだ。我々は他のハードウェアと競争しなければならないことを長い間知っていた」
「プジョーは過去数カ月間、この構成で走行テストを重ねてきた。だから、プジョーに比べると、私たちは彼らの後塵を拝していると言えるかもしれない」
同氏は新しいディファレンシャルを搭載したことで、トヨタGR010ハイブリッドに問題が起きないよう、他の調整も必要になったと説明した。
「それに加えて、我々は非常に厳しい制限を尊重しなければならない。ハードウェアによっては、非常にノイズが発生する可能性もある」
「ハードウェアの変更により左右のトルク伝達が減少する。そこで問題が発生しないよう、フロントモーターに制御を追加してこれを防ぐ必要がある。ハードウェアの変更、制御の変更、レギュレーションの変更と、ここでの変更はかなり大きなものになる」
「我々にとっては(BoPで行われる)パワーと重量の調整はそれほど大きくはない。しかし、これは大きな変化だ」
事前に発表されたWEC第4戦モンツァでのハイパーカーBoPでは、トヨタに7kW(約9PS)のパワーアップと1kgの重量増が与えられ、それぞれ513kW(約687PS)、1071kgとなっている。