更新日: 2022.07.11 11:06
波乱に満ちたWEC第4戦、トヨタは2台が表彰台を獲得。小林可夢偉「満足のいくレースができなかった」
■7号車トヨタGR010ハイブリッド
●小林可夢偉(チーム代表兼ドライバー)
「優勝を目指して全力を尽くしましたが、その機会を逃してしまいました。今日は、2台とも表彰台獲得が精一杯でした。私のスティントでは、走行ペースで少し苦戦しました。ポジションを守るために、ピットストップでタイヤを交換しないという戦略を採った結果、狙いどおりポジションを維持できましたが、その後のペースが落ちてしまいました」
「そして、アルピーヌと接触、車両にダメージを負って1周遅れとなり、さらにペナルティも科されましたが、結果的には最終的なレース結果には大きな影響はなかったと思います。今日は満足のいくレースができなかったので、次戦へ向けてさらに努力する必要があります。ドライバーズとマニュファクチャラーズの両タイトルを獲得するためには、次戦富士で絶対に勝たなくてはなりません」
「WECはハイパーカー間のバトルが激化し、今後もチャレンジングなレースが続くと思いますが、ファンの皆様にとっては素晴らしいことであり、我々もこの戦いを楽しんでいます。我々の2台どちらにもまだタイトル獲得のチャンスは残っていますし、絶対に諦めません」
●マイク・コンウェイ
「7号車にとっては不完全燃焼のレースで、残念ながらタイトル争いでもまた一歩後退してしまった。我々はレースをリードしていたが、数周ですべてを失ってしまった。運があれば勝てるペースだと感じてはいたものの、タイヤ戦略が順位を左右するレース展開となった」
「接触で優勝争いからは脱落してしまったが、3位表彰台は今日の我々にとっては最善の結果だ。この結果からさらに学び直し、シーズンが終わるまでハードワークを続けていく必要がある」
●ホセ-マリア・ロペス
「この厳しかったレースウイークを考えれば、最終的に2位、3位という結果はチームにとっては悪いものではない。残念ながら我々は接触でダメージを負って周回遅れとなり、また、ペナルティも受けることになってしまった」
「その時点で我々のレースは終わってしまったが、それまでは優勝を争い、エキサイティングなレースだった。今シーズンの残り2戦も、今日のように激しいものとなると思うが、その接近戦を勝ち抜いていかなくてはならない。次戦富士では強さを取り戻し、勝てるように頑張るよ」
■8号車トヨタGR010ハイブリッド
●セバスチャン・ブエミ
「2台それぞれにさまざまなことがあったレースだった。勝てるチャンスがあっただけに、僅差でそれを逃したのは少し残念だ。レース序盤に見舞われたトラブルでは、タイムロスを最小限にすべく全力を尽くしましたが、クルマが正常に走らず、容易ではなかった」
「セーフティカーが導入されたことで首位との差を詰めることができ、ふたたびチャンスが巡ってきました。ブレンドンと亮が素晴らしい走りを見せてくれて、最後アルピーヌを追い詰めることができたのは良かったと思う」
●ブレンドン・ハートレー
「とても良いレースができたと思っているが、6時間のレースにおいて数秒差で勝利を逃すというのは、やはり少し悔しい。セブはレース序盤にトラブルに見舞われたが、うまく対処したおかげで大きくタイムをロスすることなく済んだ」
「我々8号車3人のドライバーはレースを通して良いペースで走り抜き、エンジニアとメカニックも素晴らしい仕事をしてくれた。今日のアルピーヌは速かった。僕たちも悪くはなかったが、わずかに及ばなかった。この接戦をものにした彼らへ賛辞を送るよ。次戦富士ではもっと強くなって戻って来たいと思っている」
●平川亮
「逆転勝利を目指し全力で最後まで攻めたのですが及ばず、2位という結果は少し残念です。チームはセブのトラブルによく対処してくれて、上位から大きく離されずに済み、その後のセーフティカーで首位争いに復帰することができました」
「首位のアルピーヌをずっと僅差で追っていたのに、逆転できなかったのは悔しいです。シーズンは残り2戦となり、次戦富士は私にとってのホームレースです。チャンピオン獲得のためには、残り2戦アルピーヌよりも前でフィニッシュすることが必要であり、目標ははっきりとしています。表彰台の中央に返り咲くため、プッシュを続けます」