一方、JOTA38号車から参戦し、2022年のル・マンでLMP2ウイナーとなったウィル・スティーブンスは、アルバカーキの主張は理解できるとしながらも、カレンダー上でもっとも長時間のレースではさらなるチャレンジが必要となることから、より多くのポイントが付与されるべきだと考えている。
「これは常にトリッキーな問題だ」とスティーブンス。「結局のところ、レースが長ければ長いほど、より多くのポイントが提供されるべきだ」。
「4時間のレースで勝つのと、24時間のレースで勝つのとでは、明らかに多くのことが異なるし、もしレース全体にわたってリードしていたとしても、(最終的な順位により)通常のポイントが与えられることになる。その点では、短いレースと長いレースでは、少し違いがあるはずだ」
「ル・マンの良し悪しがその年の成績を左右するのは確かだが、これは難しい問題だ」
スティーブンスは、SROモータースポーツ・グループが、スパ24時間レースで採用しているような、レース中に一定のインターバルでポイントが与えられるシステムも、ACOは検討すべきではないかと示唆している。
「正しいとか間違っているとかはないと思うんだ」とスティーブンス。
「24時間レースの中間点で、ポイントを付与するのがいい選択だと思う人もいる」
「勝てばそのシステムがいいと言う人がいて、結果が悪ければそれが嫌いだという人がいる。常にそういうものだ」
「だから正解も不正解もないと思うけど、長距離レース、とくにル・マンは一年のなかでもメインイベントだし、そこで良いレースをすればその分報われるべきだと、僕は思っている」
「でも僕は以前、ル・マンの失敗でチャンピオンシップから脱落したこともあるからね。だから僕はその両極を経験したことがあるんだ。そこには常に、ハッピーな人とそうでない人がいるものなんだ」
