昨年のGTWCヨーロッパ/スパ・フランコルシャン24時間レースの際のインタビューでは、GTWCアメリカへ進出したいとの希望も語っていた濱口。現在、その将来に向けてはどんなプランを考えているのだろうか。
2022年に向けてランボルギーニがファクトリーチームのアロケーション(割り当て)を決める際、当初はFFFがGTWCアメリカに参戦する予定とされていたが、その後(アメリカがベースの)K-PAXがその参戦を担うことに変更されたのだという。
その点は残念な方針変更となったが、FFFには欧州で重要な役割を担う可能性もあるようだ。
「個人的には、2024年はWECのGT3をやりたいと思っています。LMDhに参戦するマニュファクチャラーには、GTの(参戦)枠も一緒についてくるんですよ。いまは基本、そういった(その枠をFFFが担う)流れになっています」
「ですから、来年はまた(GTWCの)アジアシリーズに参戦することに加え、ヨーロッパのシリーズにも出るかどうか……という感じですね」
濱口自身はWECへの参戦経験はないものの、ル・マン24時間が行われるサルト・サーキットは2020年のサポートレース『ロード・トゥ・ル・マン』で走行済みだ。このときはカルダレッリと組んでウラカンGT3を走らせ、クラス優勝を遂げている。
「ジェントルマンとしてレースをやる以上、やっぱりル・マンを経験せずには(キャリアを)終えられない。無理して車両をレンタルして、他のメーカーのGTE車両で……という話やチャンスもなかったわけではないですが、せっかくここまでランボルギーニとファミリーとしてやってきたので、その流れで出られるチャンスがあれば出たいと思っていました」
そのチャンスが、2024年に巡ってくる可能性がある。多くのジェントルマンドライバーが活躍するWECのGTクラスのフィールドで、濱口とFFFの力走が見られる日を楽しみにしたいところだ。

