バンバーは、キャデラックの2号車によるWECフル参戦は、ドイツに新たな拠点を置くCGRにとって、かなりの挑戦であったと語る。
「全く新しいチームを立ち上げたのだから、チャレンジになるだろうね」と彼は言う。
「チームオーナーとしての視点に立てば、それがいかに大変なことかは分かる」
「パフォーマンス的には、かなりいいものになると思う。ポルシェに対して競争力があることは、もう分かっている。その点では、僕らはかなり強そうだ」
「ただ、LMH(ル・マン・ハイパーカー)とLMDhの間がどうなるかを見なければならない。それが今、両者のパドックに立ちはだかる最大の問題点だろう」
問題点を挙げる一方でバンバーは、LMDhプラットフォームの立ち上げに関わった組織を賞賛し、現在のスポーツカーレースにおいて「僕らが必要とするものに適したカテゴリー」だと述べている。
「ACO(フランス西部自動車クラブ)とIMSAは、デイトナでLMDhをスタートさせるという素晴らしい仕事をしたと言わなければならない」とバンバー。
「このように、4つの異なるメーカーが、同じレギュレーションで、同じダウンフォースウインドウで、同じパワーとウエイトで、BoP(性能調整)なしで、それぞれ異なるマシンを作り、全員がコンマ3から4秒以内に収まっているんだ」
「初開催のレースで、しかも全員がコンマ3、4秒以内というのは、非常に素晴らしい。誰もが簡単に達成できる成果がたくさんある可能性があるという点で、史上初のレースと言える。とても印象的だ」
「レギュレーションがよく、エアロ・ウインドウが小さく、パワーが同じであれば、誰もが同じところに到達できることを証明している。さらなるメーカーがLMDhに参加することがあれば、それも良いことだね」
「これまでのLMP1とはまったく違う、クールなカテゴリーだ。でも、僕らが必要としているものにふさわしいカテゴリーだと思う」
「レースは驚異的だ。ドラフティングもできるし、追い抜きもできる。トラフィックの中でも充分速いし、後ろに大きな乱気流があるわけでもない。本当に良いカテゴリーだと思う」
