チームメイトとなるディルマンとグエリエリの印象については、「エステバン(グエリエリ)とはテストで会っただけだ」とビルヌーブは述べた。
「一方、トム(・ディルマン)とは彼がF2に参戦していたときに面識があり、少し知っている。彼のことはいつも高く評価していたから、彼が同じクルマに乗ってくれるのはとてもうれしいよ」
バルセロナでドライブしたハイパーカー『ヴァンウォール・バンダーベル680』の第一印象を尋ねられたビルヌーブは楽しかったと語るも、まだやるべきことが多くあると続けた。
「ドライビングは楽しかった。重いクルマだがスピードはある」
「運転するのは簡単ではなかったけど、クルマはまだ初期段階だった。だから、バランスを取るべきことがたくさんある」
「(今の段階で)6時間や8時間のレースを戦うのは難しいかもしれないが、基本的な部分はできている。最終的には運転しやすいクルマ、そして耐久レースでは壊れないクルマであることが重要だ」
ビルヌーブは、対戦を楽しみにしている人はいるかとの問いかけに、かつて日本でトムスのチームメイトとして全日本F3選手権を戦ったライバルの存在を挙げた。
「トム・クリステンセンがレースに参加していないのが残念だね」
「彼は倒すべき相手だったし、僕が日本でレースをしていた時にチームメイトだった。今でも仲良くしているんだ。彼とレースができたら、きっと素晴らしいものになっただろう」
「それ以外にも、このシリーズにはチャンピオンが何人かいて、新参者ばかりでないのがいいところだ。尊敬し、打ち負かすべきドライバーがたくさんいることは、つねに信頼性と価値を高めてくれる」
「僕らの目標は競争力をつけることと、チームとクルマがどのような状態にあるのかを確認することだ」
3月の開幕戦セブリングに始まり11月のバーレーンで閉幕する今季のWEC。全7戦が行われるシーズンの中でもっとも楽しみにしているのはどのラウンドか、との質問には、「言うべきものがこれ以外にあるものか!」と即答のビルヌーブ。
「もちろん、ル・マン24時間レースだ」
「だが、WECのいいところは他のレースもどんどん大きくなってきていることだ。ル・マン以外のレースが価値を持つようになったことは、とても重要なことだと思う」
「ル・マンを除けばポルティマオだろうか……。僕は行ったことがないのだけど、コースは楽しそうだし、ビーチも近いし、絶対に悪いことではないと思うよ!」