アンドレ・ロッテラーは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの5号車のドライバーが全員ポルシェ963でIMSA開幕戦のデイトナ24時間レースに出場している一方で、自身が乗り込む6号車のドライバーたちにLMDhのレース経験がまだないことについての影響を、重く見ていない。
「いずれ分かることだ。このようなプログラムにおいていくつかのレースの経験を持っていた方が良いことは確かだ。でも、目的は充分な準備をしてここ(セブリング)に入ることだし、そのレベルに達するためにあらゆることを行っているよ」

■公式テストでドライバーの“オーディション”も
トム・ディルマン/エステバン・グエリエリ/ジャック・ビルヌーブというラインアップがヴァンウォール・バンバダーベル680をデビューさせるフロイド・ヴァンウォール・レーシングでは、公式リザーブドライバーのエステバン・ムースもセブリングに姿を見せ、チームとともに仕事に取り組んでいる。

* * *
LMGTEアマクラスにエントリーするコルベット・レーシングのドライバー、ニコ・バローネは、コルベットC8.Rを完全に乗りこなすには、時間がかかったと認めている。
「フェラーリのでの経験をすべてコルベットに活かそうとしていたんだけど、最初に走ったときはうまくいかなかった。低速コーナーでのオーバーステアに悩まされていたんだ」
「周回を重ねていくうに、本当に良くなっていったけどね」
* * *
開幕戦のドライバーラインアップが唯一固まっていないLMGTEクラスのノースウエストAMR98号車アストンマーティン・バンテージAMRでは、テスト初日はアクシル・ジェフェリーズがステアリングを握った。2日目は4人目のドライバーとしてテストにエントリーしているトーマス・メリルがドライブする予定だ。
このふたりのシルバードライバーのうちいずれかがニッキー・ティーム、ポール・ダラ・ラナとともに第1戦に参加することになっており、ダラ・ラナによれば1年間同じラインアップを維持する意向であるという。
なお、メリルとポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのケビン・エストーレだけが、テスト初日に1周も走行しなかったドライバーとなっている。

* * *
アーマド・アル・ハーシーは、TFスポーツからWECデビューすることについて「夢が叶った」と表現している。このオマーン人ドライバーは、英国チームとともに、ブリティッシュGT、GTWCヨーロッパ、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズなど、さまざまなカテゴリーでレースをしてきた。
アル・ハーシーはWECに参戦するのは初めてだが、長い時間をかけて準備してきたことで、このシリーズに取り組む準備はできていると感じている。
「ずっと一緒に仕事をしてきた仲間たちだから、その意味では何も新しく感じない。僕自身はそのおかげで、このプログラムを進めるのが少しスムーズになった。新しいプロジェクトでありながら、正しい土台があるように感じているんだ」
* * * * *
2日目となる12日日曜日にも、午前に3時間半、午後に3時間という2回のセッションが行われる予定だ。
