LMGTEアマ、LMP2クラスに続き定刻スタートとなったハイパーカークラスの予選は静かな幕開けに。トヨタ、プジョー、フェラーリ、ポルシェ、キャデラックらハイパーカー各車は時間を掛けてタイヤを温めていく。94号車プジョー9X8をニコ・ミューラーに、93号車をポール・ディ・レスタに託したプジョー・トタルエナジーズ勢はアタック前にチェック走行も行った。
セッション残り10分を切ってところでまず動いたのは“チャンピオンカー”8号車トヨタだった。ハートレーがステアリングを握るこのクルマは最初のアタックで1分30秒480の暫定トップタイムを記録する。
続いてフェラーリ・AFコルセ勢がアタックに入り、50号車フェラーリ499Pのニクラス・ニールセンが1分41秒596、姉妹車51号車のジェームス・カラドが同じく1分31秒台で続くが、トップとは1.4秒以上のギャップがある。
セッション折り返しを過ぎ、残り7分になると小林可夢偉が乗り込んだ7号車トヨタGR010ハイブリッドが1分30秒444を記録して僚友に肉薄。順位では2番手につける。しかしハートレーも負けじとタイムを削り全体ベストを1分30秒171まで押し上げる。これによりトップ2台のタイム差は0.273秒に拡がった。
この直後8号車トヨタはピットに戻り予選終了を待つ構えに。残り4分となった段階でフェラーリの2台とポルシェ963勢(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)はピットロードに戻り、可夢偉の7号車もポール獲得を諦めた。終盤までコースに残った2号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・レーシング)や4号車ヴァンウォール・バンダーベル680(フロイド・ヴァンウォール・レーシングチーム)も上位陣のタイムを更新するには至らず。
この結果トヨタの予選ワン・ツー、ならびに今季初のフロントロウ独占が決定。フェラーリが2列目の3番手と4番手を抑え、トップから2秒以上の後れを取る1分32秒404が自己ベストとなった6号車ポルシェが5番手に。プジョーは94号車が3列目に入ったが、姉妹車の93号車は5号車ポルシェと2号車キャデラックのLMDh勢に先行を許している。708号車グリッケンハウス007 LMH(グリッケンハウス・レーシング)とヴァンウォールは1分33秒台のタイムでクラス最後尾に位置する。
6時間で争われるWEC第2戦ポルティマオの決勝レースは、明日16日(日)の現地正午(日本時間20時)にスタートが切られる予定だ。




