ミッチャムは、スパを訪れたことで、AXRがル・マンの舞台で活躍することを期待している。
「セブリングと比較すると、このイベントは運営面でも文化面でもル・マンに近いものがある」と同氏。
「セブリングは慣れ親しんだ環境でありコースもよく知っている。サーキットのこともよく知っているから、改めて目立つことはない。しかし、このような新しい場所ではすべてが際立って見える。まるで、初めて見る絵画のようにね」
「我々が期待しているのは、ル・マンでの時間を節約することだ。ル・マンには何日も滞在するが、飛行機から降りなければならないレベルは、一部の人が準備に掛かると予想するよりもずっと高い」
「キャデラックVシリーズ.Rは新しいクルマだし、ふたつの大陸で同時にプログラムを行いどれだけのことができるのか、まだ理解することがある」
AXRは来週、ル·マンの準備のためにロード·アメリカで2日間のテストを行う予定だが、サーキットの制限により、一夜限りの耐久走行にはならないと見られる。
2週間前、アメリカのチームはノースカロライナの拠点からヨーロッパに向けて海上コンテナを発送した。前述のテストの後、AXRはル・マンでのシングルカープログラム用に2台のシャーシを空輸する予定だ。
一方、AXRはフランスの耐久レースの2週間後に開催されるサーレンス・グレン6時間レースに出場するため、3台目のシャシーをアメリカに残しておく。
「私たちがロングビーチにいるときに、海上コンテナが出発したんだ」とミッチャムは説明した。
「そこにはすべての道具、セットアップ機器、燃料補給機、ホイールなどが詰まっている」
「ダラーラという素晴らしいパートナーがいて、彼らは負担の一部を軽減するトラックを持っているので、私たちは幸運だ」
「我々は2台のシャシーを(ル・マンに)送る。ひとつは完全なかたちで。もう1つは主要な部品をすべて備えたローラーだ。それをヨーロッパに到着してから分解することで、すべてのハードウェアを手に入れることができる」
「もし、手元にあるものをすべて輸送してしまったら、(IMSAの)準備が遅れてしまう。この方法で2台のクルマを送ることで、アメリカで空っぽになることなく、万が一の事態にも間に合わせることができる」
