更新日: 2016.04.12 17:57
WECトヨタ:「シルバーストーンは良く知っている」と可夢偉。一貴はトップ争いを確信
TOYOTA GAZOO Racing
WEC開幕戦シルバーストーン6時間レース プレビュー
新型TS050 HYBRIDがデビュー戦に臨む
TOYOTA GAZOO Racingは今週末、待ち望んでいた2016年FIA世界耐久選手権(WEC)開幕戦シルバーストーン6時間レースに参戦する。
TS050 HYBRID 5号車
トヨタは5年目の参戦となる今シーズンのWECに、新型のTS050 HYBRIDを投入。LMP1-ハイブリッドクラスでのライバルであるポルシェ、アウディと全9戦にわたる世界選手権を戦うこととなる。
TS050 HYBRIDは、燃料流量や総エネルギーが制限された今年のWEC車両規則の中で、最高のパフォーマンスを発揮すべく、新たに開発した2.4リッター直噴ツインターボエンジンと、8MJ対応のハイブリッド・システムを組み合わせたパワーユニットを搭載する。
チームは、開幕戦の行われる高速サーキットのシルバーストーンに合わせ、ハイダウンフォース仕様のTS050 HYBRIDを持ち込む。
2台のTS050 HYBRIDには、どちらも地元イギリス出身のドライバーがステアリングを握る。その一人、2014年のWECチャンピオンであるアンソニー・デビッドソンはセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴と共に#5号車を、同じくイギリス人のマイク・コンウェイはステファン・サラザン、小林可夢偉と#6号車を駆る。
TS050 HYBRID 5号車
昨年は、テスト兼リザーブドライバーとしてチームに加わっていた小林可夢偉にとって、フルシーズンをチームと共に戦うドライバーとしてデビュー戦となる。彼はF1のイギリスグランプリで4度にわたってシルバーストーンでのレースを戦ってサーキットは熟知しており、2010年にはF1で6位フィニッシュを果たしている。
高速コーナーが連続するシルバーストーンでは、常にドライバーやエンジニアにとっては厳しいチャレンジが求められる。また、ブリティッシュ・ウェザーと呼ばれる、予測出来ない天候変化も特徴で、2014年は激しい雨のために予定よりも30分ほど早くレースが終了したほどだ。
好天の下で戦われた昨年のシルバーストーン戦では、TS040 HYBRIDは首位争いを展開しつつ201周、1186kmを6時間で走り抜いた。ピットストップ7回分のタイムロスを含めてもレース全体の平均速度は197km/hにも達し、この高速サーキットでの6時間レースで3位表彰台を獲得した。
トヨタはこれまで4年にわたるWECのシルバーストーン戦全てで表彰台を獲得しており、2015年シーズンに比べて格段に競争力を増したTS050 HYBRIDで、この週末も連続表彰台記録更新し、優勝へと臨む。