レース2に向けた予選では、911号車ポルシェがポールポジションを獲得。2番手にはクラフト・バンブーの77号車メルセデス(ジェフェリー・リー/マキシミリアン・ゲーツ)、3番手には88号車メルセデスがつけた。
晴天に恵まれた14日のレース2では、911号車が首位をキープ。前日の結果により最低ピットタイムに加算される10秒のマージンを生み出すべくプッシュするが、序盤のうちに接触およびそれによる車両ストップのため、FCY(フルコースイエロー)に続いてセーフティカーが導入されたため、リードが霧散してしまう。さらにピットウインドウがオープンとなる25分経過直前には、B-クイック・レーシング26号車アウディR8 LMS GT3と接触したR&Bレーシング4号車ポルシェのデニス・オルセンがグラベルに埋まり、2度目のFCYが導された。
これら混乱した展開のなか、上位にポジションを上げてきたのはFist -チームAAIの2台のBMW M4 GT3(91号車のイエッセ・クローン、15号車のイェンス・クリングマン)だった。11&14番手スタートだったBMWの2台は、ピットウインドウオープン時点では4&5番手へと浮上してきていた。
多くの陣営でプロドライバーがスタートを担当したため、ピットウインドウ終盤に各車が一気にピットイン。ピットクローズ直後にコース上では87号車ポルシェと接触したAMACモータースポーツの51号車ポルシェがバリアに激しくヒットし、FCYが導入される。さらにその後セーフティカーへと切り替わったことで、各車のギャップがリセットされることに。
この時点での首位は、アウトラップでFCY導入の恩恵を受けた77号車メルセデスのリー。以下、91号車BMWのジョンサン・チェン、37号車メルセデスのルウ、15号車BMWのケビン・チェンン、911号車ポルシェのインタラプワサクというトップ5のオーダーとなった。
レースは残り11分でリスタート。翌周、ルウが91号車BMWをパスして2番手に浮上し、クラフト・バンブーのワン・ツー体制が完成する。さらに残り6分、最終コーナーでルウは77号車リーのインに飛び込み、トップに立った。
ポジションを下げた77号車には、15号車、911号車が迫り、2番手争いが激化するかと思われたが、残り2分を切ったところで77号車メルセデスに15号車BMWが追突。リーの77号車はスピンしコース上にストップし、再び動き出そうとしたところで後続の91号車BMWが激しくクラッシュ、1分36秒を残して赤旗が提示され、ここでレースは終了となった。
接触後も2番手で走行を続けた15号車には30秒ペナルティが科せられ、レース結果は27周完了時点(トップ車両で55分09秒経過時点)のものが採用されることに。この結果、終盤に見事チームメイトをオーバーテイクしたルウの37号車メルセデスが優勝、クラフト・バンブーの僚友77号車が2位に入り、チームはワン・ツー・フィニッシュを達成した。3位には911号車ポルシェが入っている。
日本籍チームではNKレーシングの25号車が総合16位、ポルシェセンター岡崎の18号車が総合21位となった。
第2ラウンドからは、いよいよ場所を日本へと移し、さらなるエントリーを集めて開催されるGTWCアジア。次戦は6月16〜18日、静岡県の富士スピードウェイで2レースが開催される。



