更新日: 2023.06.19 19:02
BMW Team Studie 2023GTワールドチャレンジ・アジア富士 レースレポート
ファナテックGTワールド・チャレンジ・アジア・パワード・バイAWS ジャパンカップ
Rd.1/Rd.2
昨シーズン、PLUS with BMW M Team Studie がフル参戦したGTワールド・チャレンジ・アジアのジャパンカップ。2023シーズンはPLUS with BMW M Team Studieの5号車に加え、片野田洋介監督率いるYZ RACING with BMW M Team StudieがM4 GT4の50号車でエントリー。
5号車は昨シーズンから引き続き山口選手/荒選手のコンビ、50号車は織戸学選手と加納政樹選手のGTドライバーふたりが担当する。富士スピードウェイのピットにはBMW M Team StudieがサポートするM4 GT3とM4 GT4が並んだ。
予選
このレースの予選は土曜日に2レース分を開催。Q1は50号車M4 GT4が加納選手、5号車M4 GT3は山口選手が担当した。予選はクラス別にQ1、Q2を続けて実施。先に行われたGT4クラスでは加納選手、織戸選手ともにトップタイムを記録。レース1、レース2ともにクラスのポールポジションを獲得した。
続けて行われたGT3 クラスの予選では、山口選手、荒選手ともに7番手タイムを記録。各メーカーが擁するファクトリードライバーがしのぎを削り、1秒のなかに22台ものマシンがひしめく接戦をシングルポジションで終えた。
決勝:レース1
決勝は14時30分にスタート。5号車M4 GT3を駆る山口選手はオープニングラップの1コーナーでポジションアップ。危なげない走りで7番グリッドから5番手に付くと、手堅い走りで周回を積み重ねていった。GT4クラスのポールポジションからスタートした50号車M4 GT4の加納選手も完璧なスタート。序盤にGT3をもオーバーテイクし、ルーティンのピットタイミングを迎えた。
このレースはレーススタート後25〜35分の間(ピットウインドウ)にドライバー交代を伴うピットインを行わなければならないルール。チームはピットウインドウが開くと同時に山口選手を呼び込み、5号車M4 GT3は荒選手のドライブでコースに復帰した。50号車も5号車がピットを済ませた次の周回にピットイン。織戸選手がステアリングを握り、後半スティントへ向かった。
GT3の上位陣がすべてピットを終えた時点の荒選手のポジションは5番手。ペースの上がらないアウディにアウトから並びかけオーバーテイクを狙ったが、インから膨らんできたアウディに接触され、右フロントにダメージ。一旦マシンをピット に戻しダメージを確認。タイヤを交換するとマシンをコースに復帰させたが、5号車は再びピットへ。このレースをリタイアで終えた。
一方の50号車、織戸選手が駆るM4 GT4は後半スティントもまったく危なげない走りで周回を重ね、そのままチェッカー。チームのデビュー戦をポール・トゥ・ウインで飾った。
決勝:レース2
日曜日のレースは12時にスタート。荒選手が乗車する5号車M4 GT3は前日と同じ7番グリッドに、織戸選手が乗車する50号車M4 GT4 も前日と同じクラスのポールポジションに着いた。
1周のフォーメーショランプを経てレーススタート。オープニングラップで5号車はポジションをふたつダウン、50号車はクラストップをキープするも、直後にセーフティカー導入。レースはセーフティカー先導で序盤の周回を重ねた。3周目リスタート。荒選手は順調な走りを見せていたが、5周目にミッションのギヤがかみ合わないトラブルが発生し12番手までポジションを落とした。
さらにこのタイミングでGT3車両の大クラッシュが発生。ふたたびセーフティカーが導入され、5号車はポジション回復ができぬままルーティンのピット ストップを迎えた。一方、序盤からペースを維持し、不動のクラストップを守っていた50号車にもトラブルが発生。2 度目のセーフティカー中にエンジンがストールしてしまい、ポジションをふたつ下げてルーティンのピットストップ時間を迎えた。
先にピットに入ったのは50号車。前日のレースのサクセスペナルティ15秒を消化し、加納選手のドライブでコースに復帰した。荒選手が駆る5号車M4 GT3はタイミングをずらしルーティンのピットインを実施。M4 GT3は山口選手のドライブでコースに復帰した。
上位陣が次々にピットに入りレースの状況が見え始めたころ、5号車に再びギヤトラブルが発生。失速したM4 GT3はライバルのオーバーテイクを許し、ポジションを大きく下げてしまった。
同じタイミングで50号車M4 GT4にもトラブルが発生。前半スティント同様のエンジンストールを繰り返し、システム再起動後も症状は改善しないことからリタイアを決断したが、セーフティカー中の違反を理由に黒旗が掲示。50号車はこのレースを終えた。
セーフティーカーは23周目に戻りレース再開。山口選手は再開時の12番手から翌24周目には9番手、25周目には7番手、26周目には5 番手とポジションを上げ続けた。レースは27周目にチェッカー。山口選手のM4 GT3は総合5位、GT3のプロアマクラス4位でこのレースを終えた。