autosport web

***ハイパーカークラスのプラットフォーム・ベースのBoP(バランス・オブ・パフォーマンス=性能調整)変更は、ふたつの代表的なレース後に行われる可能性がある。つまり、モンツァか富士で雨が降らない限り、次はバーレーン8時間のシーズンファイナル前に可能となる。プラットフォームBoPの変更は、LMH(WEC発のル・マン・ハイパーカー)とLMDh(IMSA発のプロトタイプマシン)が個々のマシンの変更ではなく、グループとして調整されるものだ。

***ゼネラルモーターズのスポーツカー・レーシング・プログラム・マネージャーであるローラ・ウォントロップ・クラウザーは、キャデラックが2002年以来のル・マンで表彰台に上ったことを「とても誇りに思う」と語った。「この2、3週間を振り返ってみると、笑顔がどんどん大きくなっていく」と彼女は語った。

***ベン・キーティングは、現在の所属チームであるコルベット・レーシングとのカジュアルな話し合いの中で、TFスポーツについて良い言葉を述べたが、アストンマーティン・チームが来年シボレー・コルベットZ06 GT3.Rを走らせる契約を結んだこととは「何の関係もない」と語った。

***キーティングはSportscar365に対し次のように述べた。「TFと私は、どちらもコルベットと秘密のミーティングをしていたと思う。相手には知られたくなかったのだと思うよ!」ブロンズレベル離れしたこのアメリカ人ジェントルマンドライバーは、過去2シーズンのGTEアマプログラムをTFスポーツとともに行い、同チーム間とのつながりがあるにもかかわらず、LMGT3が導入される来季2024年はWECの新GTカテゴリーでレースをするつもりはないと繰り返した。

***インターユーロポル・コンペティションは、先月のル・マン24時間レースでLMP2クラスのトップチェッカーを受けた34号車オレカ07を引退させた。このマシンは洗車されないまま、ポーランドのチーム本部のミュージアムに保管される。モンツァに運ばれているシャシーは来週末ポール・リカールで開催されるELMSヨーロッパ・ル・マン・シリーズでも使われる予定で、WEC富士とバーレーンには別のシャシーが輸送される。チームはもう1台新しいシャシーをオーダーしている。

34号車オレカ07・ギブソン(インターユーロポル・コンペティション) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
34号車オレカ07・ギブソン(インターユーロポル・コンペティション) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース

■タイヤを使い切ってしまった777号車アストンマーティン

***エフリン・カストロ(56号車ポルシェ911 RSR-19/プロジェクト1・AO)のスピンにより赤旗中断となったLMGTEアマクラスの予選は、星野敏がドライブする777号車アストンマーティン・バンテージAMR(Dステーション・レーシング)の予選結果に影響した。チームメイトの藤井誠暢は、赤旗前に星野が「かなりいいポジションにいた」と感じていたが、最初のアタックでタイヤを使い切ってしまったためポジションを上げることができなかったという。結局、星野はクラス11位で予選セッションを終えることとなった。

***GTEアマクラスではサラ・ボビー(アイアン・デイムス/83号車ポルシェ911 RSR-19)が自身4回目のポールポジションを獲得。ポルシェとしては23回目のポール奪取となり、昨季限りで廃止となったGTEプロにおけるドイツメーカーのポールポジション獲得数と並んだ。

***ジャンマリア・ブルーニは、プロトタイプレース初年度の最大の挑戦として、左足ブレーキングの復帰に取り組んでいる。プロトン・コンペティションのドライバーは、F1では左足ブレーキを使用していたが、2007年のGT参戦以降は、マシンがシーケンシャル・シフトになったため、右足でのブレーキングに切り替えていた。

***「パドルシフトが導入されてからは、みんな左足に変えたけど、僕は右足のままだった」とブルーニ。「このクルマ(99号車ポルシェ963/プロトン・コンペティション)でのドライブが決まったとき、左足ブレーキに戻すためにLMP2をでそれをやる必要があると言ったんだ」

***プロトンは金曜と土曜を新しいポルシェ963の開発に費やした。FP1をロールアウト・セッションとして扱い、他のセッションではハリー・ティンクネルとともに新しいタイヤで低燃費走行を試みた。ブルーニはFP2でロングランを試したが、6周目に燃料ポンプに発生したトラブルによってプログラムは影響を受けた。

***リシ・コンペティツィオーネのチームオーナー、ジュゼッペ・リシが土曜日にモンツァのパドックで目撃された。リシのチームはIMSAミシュラン・エンデュランス・でフェラーリ296 GT3を走らせている。

***先週、ベルギーのスパ・フランコルシャンで行われたフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権のレース中に起きたクラッシュによって死去したディラーノ・ファン・ト・ホフへの追悼として、F1アカデミーのサポートレースの直前、12時45分にモンツァのパドック全体で1分間の黙祷が捧げられた。

777号車アストンマーティン・バンテージAMR(Dステーション・レーシング) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
777号車アストンマーティン・バンテージAMR(Dステーション・レーシング) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
LMGTEアマクラスのポールポジションを獲得したサラ・ボビー(アイアン・デイムス) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
LMGTEアマクラスのポールポジションを獲得したサラ・ボビー(アイアン・デイムス) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
83号車ポルシェ911 RSR-19(アイアン・デイムス) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
83号車ポルシェ911 RSR-19(アイアン・デイムス) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
プロトン・コンペティションの(左から)ニール・ジャニ、ジャンマリア・ブルーニ、ハリー・ティンクネル 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
プロトン・コンペティションの(左から)ニール・ジャニ、ジャンマリア・ブルーニ、ハリー・ティンクネル 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
99号車ポルシェ963(プロトン・コンペティション) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
99号車ポルシェ963(プロトン・コンペティション) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
93号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
93号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース

本日のレースクイーン

RiOりお
2025年 / オートサロン
FIEVILLE
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    もっと見る
  • auto sport

    auto sport 2025年4月号 No.1606

    [検証]F1史上最大の番狂わせ
    ハミルトン×フェラーリ
    成功の確率

    詳細を見る