ルースは他の多くの有識者と同様に、IMSAのジョン・ドゥーナン氏とWECのフレデリック・ルキアンCEOが示したとおり、WECとウェザーテック選手権の衝突は1回だけになると予想していた。

「IMSAのロングビーチとWECのイモラがぶつかることは知っていたんだ。この1戦だけなら理解できるし、どうにか回避策を見つけることもできる。しかし、トップクラスのIMSAとWECが2回ぶつかり、さらにニュルブルクリンク24時間とスパ24時間が重なるというのはチャレンジングだね」

「本当にそう思うよ。我々のドライバーたちを見ると、IMSAにフル参戦している4人(アウグスト・ファーフス、フィリッピ・エング、コナー・デ・フィリッピ、ニック・イェロリー)はニュルブルクリンク24時間では1台のマシンに乗っていたんだ。つまり、ニュルブルクリンクで1台のマシンに乗るほかはドライバーがいないんだ」

 ポルシェ・モータースポーツのローデンバッハも「ニュルブルクリンクとスパがぶつかるのはもっと痛い」と強調する。

「GTのビッグレースとぶつかることで、我々の課題がさらに増える。しかし誰かを非難しするつもりもない」と語った同氏。

「正直なところ、誰も意図的にやっているとは思っていないよ。誰もがコースの空き状況やいろいろなことを考慮しながらカレンダーを調整しようとするものだと思う。誰もができる限りベストを尽くそうとしているんだ」

■IMSA代表「カレンダーを変更する予定はない」

 IMSAのドゥーナン代表は、チャンピオンシップの日程が重なる週末が多いことを認めつつも、最近発表された2024年のレースカレンダーを変更するつもりはないことを明らかにしている。

「多くのチーム、メーカー、ドライバーたちがあらゆる場所で戦っているため、私たち衝突を避けるために最善を尽くしている。WECと新たに日程が重なったのは、あくまでテレビの都合によるものであり、ラグナ・セカで生中継の放送ができるようにするためだ」

「これは残念なことではあるが、我々はACOフランス西部自動車クラブのピエール・フィヨン会長やWEC CEOのフレデリック・ルキアン、FIA耐久委員会の会長を務めるリシャール・ミルとつねに連絡を取り合っている。そして我々は皆それを避けられない時期があることを理解している」

 また、ドゥーナンは「ワトキンス・グレン6時間とスパ24時間の日程重複に関しても同じような状況だった」と付け加えた。

「SROの友人たちともつねにコミュニケーションを取り合っている。しかし2023年のカレンダーと2024年のカレンダー、そしてル・マン24時間レースが開催されるタイミングを考えると、(衝突を)避けることはできなかった。我々は今後もバッティングを避けるために最善を尽くしていくつもりだ」

「それはとても難しいことだ。だが、誰もがこのスポーツのためにそうしたいと思っている」

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